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GW直前の真白な立山で欣喜雀躍するアラサー男性

山行記録
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控えるべきは会食であり、旅行でない。

一人旅であれば、なおのこと。

というスタンスの自分でも、流石に同居して結婚を控えている彼女からの辛辣な目が気になってきた時勢。

いかがお過ごしでしょう。

今回はそんな目を気にしつつ、gw直前に大雪に見舞われた立山で羽根と心を漂白してきたお話です。

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春の立山は雪に包まれ真っ白け。咄嗟の判断で扇沢からのアクセスに変更。

4月も下旬に差し掛かりGWが見えてくる頃合いとはいえ、日本が誇る豪雪地帯である立山。

例年4月下旬は未だ銀世界。

2021年の春は比較的暖かく、雪解けは早いだろうと思われました。実際立山で春先に見ることができる雪の大谷は、例年に比べ2メートル程度低かったそうです。

そんなうららかな情報とは裏腹に、自分が訪れた4月19.20日の前日18日は爆弾低気圧が到来し立山は60〜90cm程度の積雪。

一日にして季節は冬へと逆戻り。

立山黒部アルペンルートは富山側・長野側からアクセスできますが、関西勢かつ公共交通機関を利用するとなると、富山側からのアクセス一択。

しかし今回のような積雪の影響をモロに受け立山ケーブルカー、立山高原バス共々運休になる可能性を大いに孕んでいるのもまた、富山側なのです。

この辺りは改めてまとめます。

というわけで急遽長野県扇沢からのアクセスに変更。

バスの時間上、長野駅前で2時間程度の待ちぼうけ。すでにTwitterのTL上では白銀に包まれた立山の画像がチラホラ。焦らされて焦らされて・・。

扇沢−黒部ダム−黒部平−大観峰とバスとロープウェイ・トロリーバスを乗り継ぎ、目的地の室堂に到着したのは11時頃。画像の比較にはならない白銀の大パノラマがお出迎えしてくれました。

写真では伝わらない圧倒的スケール感!

ミクリガ池温泉のチェックインまで、浄土山手前の展望台でのらりくらり。

この日立山での宿泊に選んでいたのは室堂から徒歩5分程度の場所にあるみくりが池温泉。

去年も予約していたのですが、昨今の事情によりキャンセルしたことが心残りで、今回はこのリベンジとなりました。

ミクリガ池温泉のチェックイン時間まで3時間少々。トレースのついていない場所は足を踏み入れると、久々の新雪感。

もうね、年甲斐もなくハイペースで雪面を駆け上がりましたよ。

日ごろの運動不足・登山不足が祟って、すぐ息切れしましたけれども。

息を整えワカンとストックを装備し、いざ室堂ターミナルからほど近い、浄土山手前の展望台まで気軽気ままなスノーハイク。

降雪直後ということもあり、ワカンでも軽く踏み抜く歩きにくいコンディションでした。相当な積雪だったようです。

それはともかく、浄土山展望台からは薬師岳や五色ヶ原方面の展望がバッチリ。少し霞がかっている感じも春らしくて良かったです。

浄土山への登頂も脳裏をかすめましたが、そもそも無雪期に登ってないからやめておこうということに。今思えばこの判断を2日目も持ち越しておくべきでした

アーベントロートの大日岳

雪を満喫しつつ室堂山荘へ下り、みくりが池をぐるっと回る形でスノーハイクを楽しみ、お宿へ到着。

良すぎたミクリガ池温泉と星降る立山と、咳の止まらないおやじ

今回宿泊したミクリガ池温泉のお部屋は、横並びタイプの相部屋。

新型コロナ感染対策ということもあって、1室に6人宿泊できる部屋に案内されていたのは半分の3人。上下段で入れ違いになるように案内されました。

スペースは一人で過ごすには十分すぎる広さ。そして頭元には電源タップと室内灯が備え付けてあり、消灯まではオイルヒーターが運転していたため、基本的に快適なステイでした。

そして宿泊者であれば、源泉掛け流しの温泉に清掃時間(朝8時〜9時)を除き入り放題ですし、チェックアウト当日であれば無料で入浴可能です。

そしてトイレ。温水便座にウォシュレット、そして水洗式。この標高でトイレットペーパーをそのまま流すことができるのです!

山小屋に慣れていると、割とこの辺りに衝撃を覚えますね。

咳の止まらないおやじ

同室になったおじさま。自分がチェックインした時から布団も敷かずにお昼寝していました。

この時は静かに寝ていたのですが、どうやら夕飯時にお酒を嗜んだらしく、寝ている時にいびきで呼吸が止まる→咳き込む→寝るの繰り返し。

本人はマスクもせずいたって気持ちよさそうに寝ていたのですが、同室者としては状況が状況なので心待ちは勿論よろしくなく。

コロナが流行る前なら気にならなかった他人の咳にこうも敏感になるとは・・今回の立山来訪中で唯一モヤッとした点でした。

星降る立山

満点の星空と雄山

百聞はなんとやら。寝る間も惜しんでパシャパシャした中の一枚はこんな感じに仕上げてみました。

春は天の河の撮影に適しているようで、月の入り後の2時ごろに撮影。風の無い中、ひたすらカメラマンがシャッターを切る音が立山に響いていました。

ミクリガ池温泉に戻ったのは3時頃。普段撮影した星空に比べるといくらかマシに見えるので、これを活かして現像まで頑張りたいものです。

この頃には先述のオヤジも静かに寝息をたてていたので、自分も快適に眠ることができました。

爆風再び。別山を踏まずに撤退へ。

降雪後で歩きにくい別山までの登山道

4/20も天気予報は晴れ。

みくりが池温泉を後に、テント村を形成しつつある雷鳥沢キャンプ場を目指します。雷鳥荘近くでは、大日岳のモルゲンロートを狙うカメラマンの集団。

どうやらプロカメラマンの講習会的なものが開催されていたようで、皆大日岳に向けてバズーカ砲のような、いかついレンズを構えていたのが何とも面白い光景でした。

ちなみに思ったような撮れ高は得られなかったようで、落胆の声ばかりが聞こえてきました。

雷鳥沢キャンプ場から別山までの道程は、写真の左側あたりをハイクアップ。2名ほど先行者がいましたが、予報通りの強風によりトレースは消えつつありました。

そして一昨日の降雪の影響により、アイゼンは効いたり効かなかったりで、ワカンをみくりが池温泉にデポしてきたことを激しく後悔。

この日の立山連峰は終始快晴。雄山や浄土山などの展望は申し分なかったけれど、問題だったのは強風。稜線上は風速15km/H以上の予報で、この予報もまた、バッチリ的中。

ありがとうヤマテン。

もう少しで剱御前小舎だ。というところで、爆風に背中を押される形で軽く転倒。

怪我をする程の転倒では無かったものの、ちょうどそのタイミングで剱御前小舎周辺にヘリが来ていて、どこか怒られているような気分になってしまって。

万一この状況で怪我でもしたら・・。流石にコロナ禍で職場に穴を開けるのはまずい。とネガティブな思考に陥ってしまい、自分の呼吸が浅くなっているのを感じました。

結局、別山まであと少しというところで、撤退することにしました。こういう時必ず思い出す言葉は

「生きてりゃなんとかなる。」

やはり夏に何度も登ったことがある雄山にしておくんだったなぁ。

と後悔することしきりですが、次回の楽しみにしておきます。

山に登らずとも大満足だった春の立山

雷鳥沢に戻ってからは、周辺をスノーハイクしたり、タイムラプスを撮影したり、雷鳥を探してみたり、みくりが池温泉で温泉に入ったり。雪の大谷を見に行ってみたり。

別山への登頂はできなかったけれど、白銀の立山を十分楽しむことができたと思っています。

そして2日に渡ってライチョウに遭遇できたのも嬉しい収穫。流石に真っ白とまでは行きませんでしたが、やはり美しい佇まいでした。

立山の厳しい環境でも強く生きるライチョウの生命力とはすごいもんです、ほんとに。

コロナ禍であることを多少頭の片隅に置きながらの立山来訪でしたけれど、本当に楽しかったです。

いやー本当に。

一度も春の立山に行ったことの無いそこのアナタ。今からでも遅くありませんから、是非計画して行ってください。

一番良いのは、やって後悔しないことだ。とも言いますし。

ではまた。

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