solo in the mountain#9を公開中!
動画はこちら
山行記録

白銀に染まる残雪の荒島岳

山行記録
この記事は約6分で読めます。

登山雑誌で目にすることの多い山。

行きたいな。登りたいな。

と思いつつ、諸般の理由で先延ばしにしている山が、きっといくつかあると思います。

自分の場合、その一つが福井県が誇る日本百名山、荒島岳でした。

福井市へ前日入り。始まりはアパァッ。

夜勤明けで準備を済ませ、久方ぶりのサンダーバードにて福井県まで2時間の小旅行。

きっと不要な春休みを迎えた大学生諸君に混じりつつ、ホームを降りると得意げに待ち構えていた恐竜(きっとフクイザウルス)を尻目に、予約してあったアパホテルへ。

福井駅構内の恐竜

恐竜ですらマスクをする時代である。

福井駅周辺にはいくつかホテルがあるけれど、駅からの距離よりも値段を優先。駅から徒歩15分、1泊素泊まり3510円のアパホテルは、VODが無料になっていた。このご時世、ホテルでのVODの需要とはいかに。色々と物色したけれど物珍しさも醒め、翌朝に備えて早寝。

アパホテル片町店はお風呂も充実していたし、徒歩数分の場所にはソースカツ丼で有名なヨーロッパ軒総本店があったので満足度はなかなか。

気になったのは、エレベーターの駆動音がよく聞こえることくらい。

そして最安値を謳っているアパ直よりも、BOOKING.comの方が予約金額が安くなった点。

利用者としてはもちろん少しでも安い方を選ばせてもらうのだけれど、せめて公式で謳っている以上は、APA公式からの予約が最安値であって欲しい。

公共交通機関を使った荒島岳登山について

荒島岳へのルートは、大きく分けて4つ

  • ブナの原生林が美しい。最も人気のある勝原(かどはら)ルート
  • 日本百名山の生みの親、深田久弥が歩いた中出(なかんで)コース
  • 荒島岳への裏道的な佐開(さびらき)コース
  • 2012年に新設された、急登が続く新しもやまコース

YAMAPや山と渓谷社に挙がっている登山記録を見ると、積雪期の荒島岳へのルートは大抵が勝原コースを選んでいるようだったので、例にもれず自分も勝原コースをチョイス。

勝原コースをチョイスする場合、最寄り駅はJR越美北線(通称九頭竜線)の勝原駅だけれど、周囲にあるのは勝原園地というキャンプ場のみ。

夏場であればここにテントを設営しベースキャンプにすれば安く済む(一張300円也)。これが嫌なら少し福井駅寄りの越前大野駅周辺の民宿に宿泊するプランもあり。

越前大野に宿泊すれば6時頃には勝原へ到着する電車に乗ることが可能だったので、当初はこのプランにするつもりだった。ただホテル周囲に何も無さすぎたので却下。

登山前夜はせっかくなら地元の美味しいものを食べたいと思っていたので、今回は福井駅に居を構えることとした。

結果駅ナカにはローカルのラーメン屋や寿司屋、駅周辺には商業施設や美味しそうなカレー屋もあるので、次回も福井駅に宿泊するプランが有力になりそう。

お初の荒島岳。久々の雪山は堪えた。

雪山と氷結に舞う子鹿と化した登山者。

福井駅から越前大野への始発電車に乗り込み、到着したのは7時過ぎ。当初の予定であればここで勝原までのバスをおよそ1時間程度待つことにしていた。

ただ着いてみると「やっぱり1時間はもったいない・・。」という謎の時短思考がはたらき、最安値がどうとか、コスパがどうとか、結婚式を控えているから出費は抑えなければ。などの合理的な思考は消え去っていて。

登山とは恐ろしいもんです。

気づけば駅前のタクシー会社のおばちゃんに配車を願い出てました。

めでたく7時40分頃に勝原スキー場跡地に到着。

この日は全国的に快晴予報だったこともあり、平日だと言うのに駐車場は賑わいを見せていた。やはり関東ナンバーはあまりいなかったかと。

勝原コースは、登り始めから斜度のえげつないコンクリート・ロードで始まる。というかここでネタばらしをしておくと、本当に終始登りっぱなし。

逆に言えば変に下ることもないので楽かもしれない。

意気揚々と登り始めたのは良いものの、コンクリートの上がカチンコチンに凍っていたおかげで、一人生まれたての子鹿を披露。

状況に応じて端っこを歩いたりしましょうね・・。とまぁ自分の状況判断能力・対処能力に衰えを感じながら、所々で雪のない普段の登山道を歩いてみたり。時期が時期、そして時間が時間だけに既に腐れ雪。

登りに関してはアイゼンの恩恵は満足に受けられそうになかったので、稜線に出るあたりまではストックのサポートのみ。

勝原スキー場跡地にある、寂れたリフト遺跡を超えると登山道がいくらか平坦に。トトロの木があるらしいのだけれど、どの木かわからず。下調べ不足感が相変わらず否めませんな。

シャクナゲ平直下は体力を根こそぎ奪う急登。

息も絶え絶え登り終えると、それなりに展望が広がっていた。この先は滑落事故が発生したこともある荒島岳の難所「もちが壁」が待ち構えている。それに稜線に出ることも考慮し、アイゼンを装着。

久々の登山に加えて、久々のアイゼン・・自分、登山してたんだなぁとどこか遠い目でしたよ、えぇ。

シャクシャクの腐れ雪と、荒島岳と、わんこと。

肝心のもちが壁に到達。無雪期を見てみないとなんとも言えませんが、正直そこまで?という印象。夏場は鎖場だそう。ただ一人、壁をまさしくクライミングするレディースがいらっしゃいました。

このあたりから展望が一気に拡がる。

遠くに見えますは、もちろん白山。アルプスとも八ヶ岳とも違う魅力のあるお山ですな。

この荒島岳と同様、いつかいつかでいつまでも登っていない山の一つ。ルートがいくつかあるようで、公共交通機関でのルートを調べている内に尻込みしてしまう・・。

それはともかく、この日の気温はだいたい15度前後。11時頃には雪質もズブズブの所謂腐れ雪。

張り出した雪庇にはクラック。いつ崩壊してもおかしくないのに、時折トレースがそのクラックの近辺についていて・・。

本当バカシンジ・・。

そうこうしているとようやく荒島岳に。

何度も言いますがこの日は快晴だったこと、そして無風。積雪期ではなかなか厳しい山頂での休憩もこの日は快適。

アパホテルでこしらえた白湯を飲みつつ、長野県が誇る大手スーパーTSURUYAで仕入れたドライフルーツをいただく。

そろそろ下山しようと準備を整えていると、たくましいわんこが襲来。

山頂にいた登山者のATフィールドを無力化しつつ、すべてを笑顔に変えていった。彼らは冬山でも初期装備で登れるん・・・。

四足歩行恐るべし。

下山。腐れ雪と腐ったメンタル

荒島岳山頂を出発したのは12時過ぎ。

久々の腐れ雪を楽しめたのは稜線までで、もちが壁付近からは雪に足が取られる中を黙々とあるき続けるだけの修行のような下山となった。

勝原スキー場跡地に差し掛かり、ラストのコンクリート道。歩く度に襲ってくる指の痛み。

積雪期の荒島岳は・・当分いいかな・・。

関西圏で本格的な雪山登山が楽しめた荒島岳。

積雪期の12〜3月の雪山登山を考えると、関西圏には雪山登山を楽しめる山が少ないように思います。

滋賀県周辺にもそれなりに積雪の見込める山がありますが、下山後の観光や温泉をセットで考えると、やはり関東圏は強いですね。羨ましい。

そこで今回の荒島岳。標高こそ1500m程度ですが、関西圏では貴重な雪山登山が楽しめるお山でした。折を見て夏ないし秋に再訪したいと思います。

ではまた。

kureをフォローする
yuruyama
タイトルとURLをコピーしました