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ヤマスタを使って、参道である高野山町石道コースを辿ってきました!

山行記録
この記事は約8分で読めます。
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本格的な夏山シーズンですね。連休がなかなか取れないにせよ、休みを有効に使いたいものです。

休みを大事に!と思い、どこに登ろうか考えている中で、ふと発見したヤマスタ
ヤマスタとは、おなじみ山と渓谷社がプロデュースするアプリで、スマホやiPhoneのGPSを利用しチェックポイントを回りスタンプを獲得すると、缶バッジだったりピンバッジ・認定証(名刺サイズ)がもらえるというシステムです。
登山やハイキングを楽しみつつ、景品がもらえるなんて素晴らしい。笑

今回はヤマスタを使って、新たに追加になった高野山町石道コースをハイキングしてきました!

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歴史を辿る、高野山町石道コースについて

弘法大師(空海)が拓いたとされる高野山。その参詣道である町石道には、一町(約109メートル)ごとに石柱が設置されています。
2004年には吉野などと合わせ、この高野山町石町と金剛峯寺の境内、建造物12件が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録され、国内のみならず海外からも多くの観光客を迎え入れています。

高野山町石道コースは、麓の慈尊院から展望台や六地蔵を経て大門。そして壇上伽藍までの石柱180基。距離にして約22キロを辿る、歴史あるコースです。

因みに石柱とはこんなやつです。このように2本並んでいるものがありますがお気になさらず。新旧そろい踏みしているだけのようです。

コースタイムやマップ、アクセスなど

ヤマスタでの設定コースタイムは約7時間。
自分の場合、道中写真撮影や休憩を込みで約6時間ほどかかりました。

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マップはこちら。ヤマスタのものに合わせて南海で出しているマップがあると、高野山町石道コースが分かりやすく、そして歴史を楽しむことができると思います。オススメ。

高野山町石道ルートのスタート地点は南海高野線の九度山駅になっています。
南海新今宮駅からの所要時間は概ね1時間30分程度。

肝心のヤマスタでのチェックポイントは全てで10カ所。
慈尊院→展望台→六本杉→二つ鳥居→神田地蔵堂→笠木峠→六地蔵→展望台→鏡石→根本大塔となっています。

山行レポート

自分の中での関西近郊の山あるある。そう、遅出遅着
今回もその悪しき慣習(直さねば)は発動されたようで、九度山駅に到着したのは11時ごろ。
コースタイムから考えると、ゴール地点とされている根本大塔に到着するのは18時。下山に使用するロープウェイの終電がないのでは・・。とも考え、事前に終電があることを確認しいざ山行スタート!

コース前半。慈尊院から神田地蔵堂まで

まずはスタート地点である慈尊院を目指します。
既に関西とは思えない川の綺麗さに圧倒されつつ、猛暑を呪いつつ。先日の豪雨の影響を感じさせない太陽の照り具合でした。(笑)

スタート地点にすらたどり着いていないのになんてこったい/(^o^)\
等と思いながら九度山駅から歩く事20分程度。ようやく慈尊院へ到着しました。
高野山の開山にあたり、庶務を担っていた政所(まんどころ)とされていたようです。

「高野山にはの、女は入れへんがのう、この慈尊院までは上れるんやしてよし。そやってに、ここは女人高野と云うんやして。花は知ってたわの。」ー廟の前の柱にぶら下がっている数々の乳房形に気が付くと、しばらく瞑目することを忘れていた。
それは羽二重で丸く綿をくるみ、中央を乳首のように絞りあげたもので、大師の母公と弥勒菩薩を祀る霊廟に捧げて安全、授乳、育児を願う乳房の民間信仰であった。
敷地内には乳房を象った絵馬がたくさんありました!敷地奥にある石段から、町石道コースが本格的にスタートします。

この町石道コース。冒頭の展望台前後が核心です。
なんたって日陰が少ない、かつ中々の傾斜。地元の方で毎日展望台まで来ているというおじさまにエールをもらい先を目指します。既に500mlのペットボトルが尽きようとしていて、この先水の補給はできるのかしらんと不安に。

そして2つ目のチェックポイントである柿畑の中にある展望台。眼下に広がる街並みや紀ノ川平野を一望できます。展望は良かったのですが、何よりも灼熱。展望台近くにある屋根には、まるで日陰の恩恵を受けることができませんでした。(笑)

余談ですが、柿って自生しているイメージが強かったのでこんな風に栽培されている風景は新鮮に感じました。食べごろは当分先ですね。知らないことの多い世の中です。青二才。

炎天下に晒されるゾーンは終わり、樹林帯へとコースは変容します。足元が登山道らしくなってくるのでご注意。
日陰に入り暑さは多少マシになったので一安心。次のチェックポイントである六本杉を目指します。山中では〇本杉などの地名が多い印象です。特に関西。
そうそう、この山行中はご夫婦1組と、四国のお遍路を歩き終え高野山へと戻る修行中のお坊さんに出会いました。修行中の方はほぼ同年代でしたが、話し方というか立ち居振る舞いに明確な違いを感じました。上品(笑)

特段アップダウンもなく、涼しい樹林歩きを楽しみながら六本杉に到着。

周囲がどれも杉なので六本杉どころじゃないやん。といった印象を受けました。
数の多いものは取り合えず100と表現する、古き良き日本古来の文化なんでしょうか。

それにしたって6とは。
六本杉は広場になっています。まだまだ先は長いのでここらで休憩を入れるのも良いと思います。

すごい曲がり方。

20分ほど歩くと、続いては二つ鳥居に到着。ここからもナイスな展望が。何故2本立っているのかは看板にも記載はありませんでした。

展望が開けた後は、少々薄暗い道へ。
二ツ鳥居や白蛇の岩があったりと高野山への道が続いている実感がわいてきます。

この鳥居の奥にある大きな岩は、白蛇の岩(垂迹岩)といい、この岩の隙間に入り込もうとしていた蛇を杖でつついて驚かせた僧が、神社からの帰途、この岩の前を通ると白い大蛇が岩の上の木に巻き付いて待ち構えていたという伝説があります。僧は自分の非を悟り、神社で祈祷をして戻ってみると、大蛇は既に消えていたといいます。
その話から、この岩には白蛇が棲みついており、この岩にお参りをして、白蛇の姿を見ると幸せになると言い伝えられています。

この後大蛇とは言わないにせよ白っぽい蛇に遭遇したことは何か関係があるのでしょうか。(笑)
そんな歴史ある話の後少々歩くと、めいっぱいに広がる草原が見えてきます。
そうゴルフ場が隣接しているのです。(笑)

平日にゴルフって勝ち組だよねーとか思いながらチェックポイントである神田地蔵堂へ到着となりました。

ファー

ここでこの町石道コースは半分。スタンプ獲得後にはトロフィーが獲得できます。

神田の一隅に町石道の近くに建つ地蔵堂は、平安、鎌倉時代の高野参詣の人々の休憩場として存在しました。
お堂には、弘法大師、子安地蔵、後に応其上人も安置されました。 横笛が高野山で修行をした滝口入道を待った所と伝えられています。

記事が長くなってきたので少々端折っていきましょう。(笑)

神田地蔵堂から、ゴールの根本大塔まで

神田地蔵堂からはゴルフ場沿いに、当分アップダウンの無い道が続きます。
こんな山間にも人が住んでいるとはすごいものです。便利に慣れすぎるのも考え物。

次のチェックポイントである笠木峠は何の展望もない、暗い時には来たくない(何かでそう)な印象でした。休憩もせず先を急ぎます。

押し上げ岩

六地蔵周辺には交差点とちょっとした茶屋があります。ここでも「6」とは・・。悪魔の数字ですね。
水分をあまり持ってきていなかったので、ここの自販機はさしずめ命の自販機と言ったところ。

猫様

六地蔵

今まで緩やかだったコースですが、ここから先は本領発揮と言った感じで登りが続きます。
遠くでは雷が聞こえていたので、一刻も早く山頂に行かねば。
ここから同じような道が何度も何度も続きます。石柱がなければ進んでいないのではという錯覚に陥りそう。(笑)
石柱のカウントが辛かったり嬉しかったり。
ゴールまであと少しなのでしょうが道中誰にも会わない寂しさでよくわからない感じに。(笑)

次のチェックポイントは展望台でしたが、もやがかかっていたので大した景色は無かったです。そしてまたしても同じような道が延々と続くゾーンへ入っていきます。
ゴール前最後のチェックポイントはここ鏡石。思ったより鏡感ないやん。と思いスルー。

鏡石

そして最初180だった石柱のカウントもラスト10に。感慨深いものです。
ここから最後の頑張りと言わんばかりに坂が・・。汗だくになりながらもどうにか坂を上り終えるとそこには・・・。

素直に嬉しかったです。「ついたぁ!」と勝手に口走っていました(笑)
無事に22キロの道のりを歩き終えた達成感はひとしお。
喜びのあまり、最後の根本大塔でのチェックを忘れかけていました。

ここからは普通の町というか、観光地として知られる高野山です。
高野山ロープウェイまでのバス停についたのは17時半ごろ。時間的にどの寺院も閉まる時間ということもあり、閑散としていました。
早くお風呂に入りたいなぁ。と早くも煩悩に苛まれながら、今回の山行は終了となりました。

そういえば、ずっと付き添ってくれていた石柱。最後の一つもちゃんとあります。

まとめ

高野山の古くからの参道である町石道。全長約22キロの道のりは、静かな山歩きの中で歴史に思いを巡らせる、自分の人間らしさ(煩悩)に向き合うことのできるコースでした。(笑)

次登るのは・・当分良いかな。(笑)
紅葉のシーズンなど少々涼しい時期に行くのがベターだと思います。

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