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盛夏の唐松岳が、心躍る高山植物の宝庫だった件。

山行記録
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7月恒例の海の日を含めた3連休。振り返ってみると、去年は燕岳から大天井岳へ登っていたようです。自分の登山史上、一番多くの方と交流があった素敵な思い出です。

【北アルプス】燕岳から大天井岳を目指して【前編】
はじめに 7月中旬。海の日を交えた3連休。世間とはやや休みの形態が違う僕にしても、幸か不幸か何故か2連休を頂くことができました。 さてどこへ行こう。 梅雨明けしていないとは言え、きっとどこの山も混んでいるのは明快。 この際、混雑を気にせずに行きたい山へ行ってみようと思い、このブログを始める前に人生初...

世間の連休とは無縁だなぁーいいなーと思っていると、3連休のうちなぜか最終日だけお休みを頂く事に。(笑)
日本各地は酷暑かつ晴天。これは山に行くしかあるまーいと思い、残雪期に登ったことのある唐松岳へ日帰りで行くことに決めたのでした。

【後立山】GWに残雪期の唐松岳へ行ってきたお話‐1日目‐【北アルプス】
2017年のGWは、残雪期の唐松岳へソロ登山してきました。人生初の小屋泊では他人との密着感が病みつきになりそうな・・。(笑)この年は比較的暖かく、雪質は湿って重たかったです。

高山植物や八方尾根から眺める白馬三山。不帰キレットなど絶景に恵まれた登山となりました。

 

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登山初心者にもオススメ。唐松岳とは

唐松岳(からまつだけ)は、北アルプス(飛騨山脈)の後立山連峰にあり、標高は2696m。
場所は長野県と富山県の県境あたり。

山頂から眺める後立山連峰。特に剱岳の眺めは圧巻。
尾根が四方八方から伸びていることから名づけられたとされる八方尾根を利用すれば、標高1800mあたりまでロープウェイ・リフトを利用できるので、アルプス入門の山として登山初心者にも人気のある山です。

登山ルート

唐松岳単体で登る場合、東から伸びる八方尾根を利用するルートが一般的です。

出典:白馬八方尾根

先述の通り、標高1800あたりまでリフトやロープウェイを利用できます。

唐松岳へのルートとして知られるのは、

白馬鑓ヶ岳から不帰ノ嶮経由もしくは五竜経由といった縦走ルート。

西からアプローチするルート

の2種類あるそうですが、今回は割愛。

八方尾根へのアクセス

八方尾根経由で唐松岳へ登る場合、八方尾根スキー場のゴンドラリフトを利用することになります。以下に大阪からの大まかなアクセス方法をまとめています。

  • 電車を利用する場合

  • 自動車を利用する場合

大阪から八方尾根へアクセスする場合、バスであればアルピコバスが運行しているさわやか信州号を利用するのが、一番手っ取り早いです。しかし夏のハイシーズンのみの期間運行になっています。

高速バス | 長野のバス・鉄道ならアルピコ交通株式会社
信州・長野から全国各地へ【アルピコ交通株式会社】。高速バス・特急バスの長距離路線 一覧・中距離路線 一覧や各お知らせについてのご案内ページです。お得な切符もご案内中!

詳細は上記リンクからご確認くださいな。
因みに残雪期の場合は、松本にて前泊。始発でJR大糸線を利用するのがオススメです。

山行レポート

ではでは早速行ってみましょう。唐松岳登山の始まり始まり。
夏のハイシーズンにさわやか信州号の予約を取ることは割と至難の業でして、今回休みに合わせて取れたのは本当にラッキーでした。

上高地線以外は全て4列シートという、お尻や腰に優しくないバスですがその有難さには代えがたいものがあります。これまたラッキーなことに隣の方がいなかったので、ゆったりと爆睡することができました。

八方バスターミナルに到着後、ゴンドラアダム方面へと歩いていきます。バスターミナルからは徒歩で10分程度。軽い傾斜の坂が続きますが、これから先を考えるとバテたなんて言ってられませんよ。

既に雲を被っているご様子でしたが、「きっと晴れてくれるだろう」という神頼みに近い願望を頼りにゴンドラアダムへ。

天気はともかくとして、夏山に来ているということだけでワクワクしていました。
旅館「深雪」と書いてみゆきとはかわいいですね。

ゴンドラアダム乗り場で往復のチケットを購入。有効期間は3日間となっているので、山頂で小屋泊をする際にも利用できます。お値段2900円也。

ここからゴンドラ→リフト→リフトと乗り継いで、ルート上の登山口である八方池山荘を目指します。

ゴンドラからリフトへ。1回目の乗り継ぎである黒菱平に到着です。
これから唐松岳山頂まで、ほぼほぼ見守ってくれている白馬三山のお姿も。これだけでニヤニヤ。(笑)

ニッコウキスゲ

2回目の乗り継ぎの時には、一面に広がるニッコウキスゲがお出迎えしてくれました。
個人的に思い出深いお花です。
このあたりで気づいたこと。ここでも普通に暑い。(笑)
これじゃ、下界と変わらないじゃないか!と思いながら次のリフトへ。

リフトに乗りながら、徐々に見えてくる八方尾根をとらえます。
残雪期は足元を通り過ぎる上手なスキーヤーにばかり目を取られていたので、眼前にこんな景色が広がっているとはあまり知りませんでした(笑)
灯台下暗しを反面教師にした感じ。

ラインナップが完全に山仕様になっている自販機をみながら山に来たことを改めて実感。もう変態の域だなぁと思います。この自販機、冬季はちゃんと冬眠するという珍しい自販機です。

既に標高的にかなり上げているので、お値段は山値段。飲みたければ金を払えよぉ。という強気設定。まぁ負けて買うんですけど。

振り返ると広大な草原が広がっています。
風にそよぐ草原とか、夏山らしくって良いです。(笑)
流石に風が吹くと、標高が上がったのだなぁと思えるくらいに涼しかったです。

クルマユリ

足元を見れば高山植物。ここから先、八方池辺りまでは概ね整備されている道が続いており、登山目的ではない観光の方も多く見受けられました。とはいってもスニーカーで来るのはちょっと怖いなぁと思います。

尾根を左巻きにトラバースしているような道なので、いったん白馬三山は姿を隠します。
太陽が容赦なく照り付けてきますが、嬉しい反面「ちょっと頑張りすぎ!」と感じさせるほどには暑い。まー暑い。(笑)

ワダツミ

この花は初めて見ました。ヨッシーアイランドで食べると酔ってしまう敵キャラにこんなのいたなぁ。

そうこうしていると第二ケルンへ到着。尾根道上に第一ケルンがあるそうですが、この日は通行止めになっていました。

眼前に広がるこの景色。夏ですね!
少々雲があった方が様になっていてよい気がします。詭弁でしょうか?(笑)

お久しぶりです師匠。昨年のGW以来ですね。
どこかしらにやっと笑っているようにも見える、八方ケルンに到着。
帰りのバスに間に合うかなぁと少々不安だったので飛ばし気味に歩いていましたが、どうやら大丈夫そうだと思いこのあたりでゆっくりと山頂を目指すことに。

車で来ているのであればそうでもないのでしょうが、公共交通機関を使う場合日帰りは精神的によろしくない。(笑)

嘘みたいに綺麗。空の青さとか、残雪の白さとか。(笑)
八方池はもありましたが、あまりの人の多さにとりあえずパス。
白馬三山を横目にする尾根歩きはここでまたいったん終了。尾根の左沿いに歩く道にまたもや変わります。

こんな樹林帯を進んだりトラバース気味の道を進んだりしますが、危険個所はあまりないです。浮石に注意しましょう。

それにしたって人が多い。
ソロ登山がほぼですがビビりなので人の多い方が安心します。がこの人の多さは求めていない。(笑)

扇雪渓

扇雪渓から先は少々傾斜の強い九十九折の道が続きます。木陰があり難い。

唯一残雪を歩く箇所。キックステップを意識して進めば大丈夫。
下りは気を使います。滑っても大丈夫そうな箇所にありますが、極力避けたいやつ。

というわけで丸山ケルンへ到着。ここで遠ざかっていた白馬三山の姿が再度お目見えします。
ここから唐松岳山頂まではコースタイムで50分程度。あと一息。

雲行きが怪しい。しかし行かねばあるまい。
剱岳をはじめ後立山連峰はみれるかなぁ。

吹き抜けていく風が山頂が近いことを教えてくれる。その位には冷たさを増していました。

山頂まではザレ・ガレ場が続くので足元には厳重に注意してください。
所々対面では通れない箇所があるので、そのあたりは譲り合いの精神で通りましょう。

ハクサンシャクナゲ

シャクナゲの花も割と好きな花の上位にランクインしてきます。花びらの薄いピンク色と白がかわいらしい。
一カ所岩場をトラバース気味に通過する箇所があります。落ちたら谷底へまっさかさまだなぁとビビりながらの通過。単純な岩場ならそうでもないのですが、ザレ場は特に怖い。

登り終えた先には唐松岳!
とは行かなかったようで、どうやら照れて隠れているようです。こうなれば直に山頂まで行くしかないでしょう。
因みに五竜を初め、剱岳などもみえませんでした(´;ω;`)

霧中。
2度目の唐松岳登頂!無事に登り終えほっと一息。

山頂は割と広いのですが、多くの人で賑わっていました。皆さんガスが過ぎ去るのを今か今かと待っていると・・。

時間の許す限り山頂で待機していましたが、この日は不帰・後立山連峰方面はこれが限界。
まぁまた来ればいっか。気落ちせず唐松岳頂上山荘へ。

コマクサ

山荘までの道中では、高山植物の女王として名高いコマクサを見ることができました。濃いピンク色がかわゆし。頂上山荘の写真を撮っていたのですが、どうもブレているので割愛。

去年登った時の思い出がよみがえります。皆さん元気にしているのでしょうか。

山荘で5分程度休憩していると、ガスが晴れてきたようで、唐松・不帰方面はこのように綺麗に晴れてくれました。いつかは白馬から縦走してみたいものです。不帰キレット。
岩場登りって実際に行ってみると楽しいことの方が多い。

下山を開始した途端、五竜がやっと顔を出してくれました。
ちょっと遅いなぁ(笑)と思いつつ、勿論カメラで撮影。遠めでも見える、唐松岳から続く縦走路が今後の山行予定を狂わせます。仕事を考えず縦走に明け暮れたい←

あの山、人の命を刈り取る形をしている。そう思いました。
自然にあの形ができたというのも全く想像がつきません。アニミズムも強ち自然な発想だなぁと思いますよね。神様がいるとしか思えない。(笑)

残雪期での山行ほど後ろ髪を引かれることなく下山。当時とはまた違う心持だったようです。また来ればいいよねと、多少は楽観的に山を楽しむことができるようになったみたい。
にしたって高山植物の宝庫ですね。八方尾根。写真撮影ばかりして足が中々進まない。(笑)

夏山らしい景観。気温の上昇に伴って、雲がもくもくと、黙々と発生しているのが分かりますね。にくいやつ。

そうして、行きにパスしていた八方池へ到着しました。
白馬のパンフレットで見る、あの景色が目の前に!と普段にはないテンションの上げ幅。夏らしい突き抜けるような青空も相まって本当に来てよかったと思えました。これからも山を楽しみたい。

幸運にも登りの時ほど風も強くなく、リフレクションを楽しむことができました。まぁ人の数はほぼ倍くらいに増えていましたが。(笑)

さぁ下山です。家族連れで来られている方も多く、ほほえましいナアと感じるばかり。
汗だくになりながらも笑顔で登る子どもをみると、そのエネルギーはどこから湧いてくるんだいと不思議に思います。

残雪期に必ずまた来ますとお祈りした石碑の前へ。また来ましたよと報告をして、八方池山荘を後に。

コーラとお土産。コーラの誘惑に打ち勝つのは難しいと思います←
下山後は八方バスターミナルのすぐ近くにある八方の湯で汗を流して、無事に帰りのバスへ・・・。

最後に

山頂までの所要時間や道中の高山植物や展望、気持ちの良い八方尾根の稜線歩き。最後こそ注意が必要ですが、トータルするとやはり唐松岳は初心者に胸を張ってお勧めできる山なんだなぁーと感じた山行でした!

やはり白馬三山登りたいです←

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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