充実の西銀座ダイヤモンドコース縦走を経て、圧倒的存在感の黒部五郎岳へ。

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お疲れ様です。

甲子園もそろそろ終盤に差し掛かって、台風の連続発生もあり、そろそろ2024年の夏本番ともお別れといった感じになってきました。

鬱陶しいはずだった蝉の鳴き声も、今では懐かしいもんです。

というわけで、2024年の山の日の連休は、北アルプスの中でも最奥感のある黒部五郎岳に登ってきました。

どうせ登るならピストンよりも縦走かなーということで、以前から気になっていた西銀座ダイヤモンドコースを辿ってきました。

西銀座ダイヤモンドコースは、本来なら双六岳から西鎌尾根を経て北アルプスの盟主、槍ヶ岳へ繋げてこそ「銀座」なんでしょうけども…西鎌尾根は過去に2度ほど歩いているので、今回は新穂高に下山するコースとしました。

初めての黒部五郎岳へ、西銀座ダイヤモンド縦走 / クレさんの双六岳北ノ俣岳(上ノ岳)赤木岳の活動データ | YAMAP / ヤマップ

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1日目:折立から太郎平小屋へ

大阪から始発のサンダーバードに乗り込み、北陸新幹線を乗り継ぎ11時30分頃に折立着。どこかで遅延でもしようものなら有峰口‐折立間のバスに乗り遅れるので、結構ヒヤヒヤ。

折立から始まる急登はきついの一言です。ただ今回はこれに加えて、定期的に訪れるアブからの熱烈な求愛から逃れる為、変にペースがあがる。

無駄にドキドキした。

既婚男性が山中で虫と戯れていると、いつの間にか三角点に到着。ここから太郎平まではもうほんと、ただのお気楽ハイキングで左手には北アルプスの女帝、薬師岳がどっしり。

個人的に山容の大きさ・美しさ共に、燕岳は比ではないと思ってます。

前回は見えていなかったから、感動もひとしお。

今回はテント泊装備を背負ってきましたが、太郎平小屋に泊まってみたい&薬師峠方面は面倒(CT20分)ということで素直に小屋泊。

小屋泊は天候や食事のストレスはほぼ皆無ですけれど、素知らぬ他人が隣で寝てるって中々のストレスだったわと再認識。なんせほぼ満員。

まだ対処のしようがあるアブとのアバンチュールの方が良かったかもしれない。

同日の宿泊者にも依りますが、せめてお盆時期の小屋泊は避けるべきでした

ちなみに太郎平小屋周辺、何故だかdocomoがつながりません(自分だけ?)。がしかし、何故か小屋内の診療室前だけピンポイントでバリバリに入るので、ぜひ試してみて下さい。

今回は夕食のみ小屋にお世話になりました。ハンバーグはいつ食べても美味。ぱっと見ティラミスか羊羹、実際は昆布締めの魚が衝撃でした。

雲海に沈んでいく夕焼けが綺麗でした。

2日目:太郎平小屋から黒部五郎岳を経て三俣山荘にてテント泊

昨日から他の登山者の話を聞いていると、殆どが薬師岳のピストンやその先の五色ヶ原やら、薬師沢を経てその先の雲ノ平に行くようで、黒部五郎岳に向かうという方は案外一握り。

黒部五郎岳を目指す場合、新穂高から入山する方がメジャーなのかしらん。

さておき

縦走2日目は、太郎平小屋から黒部五郎岳を経て三俣山荘の日程。距離は約15 kmとそれなりに長丁場です。この日は行程のほとんどが稜線歩き。

太郎平からはヘッデンの灯りに乏しい、黒部五郎岳あたりまで誰とも会わない、静かな稜線歩き。

岩の少ない歩きやすい登山道だとは思いますが、とりあえず捻挫に気をつけましょう。

歩いている内に、空の色は暗い青からオレンジ色へ。

あの時もこんな穏やかな日の出が良かったなぁ。と思いつつ、陽に染まるチングルマの穂を愛でながら黒部五郎岳へ。

黒部五郎岳までの登りが果てしない様に感じますが、アスレチック感があるのであっという間。黒部の肩から黒部五郎岳山頂までの登りの方がちゃんと辛いです。

というわけで8時前に黒部五郎岳に登頂!

山頂からは北アルプスの山々や雲ノ平はもちろん、白山なども揃い踏みの大パノラマ。印象的な裾野はそれぞれ笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山でしょうか。

黒部五郎岳からは槍ヶ岳が遠い分、とにかく笠ヶ岳がイケメン。そんな一面もあったのねと、少しドキッとさせてくる遠い山ですね、あなた。

カールの先に見えるのは鷲羽岳や三俣蓮華岳、おしゃれな佇まいの黒部五郎小舎。

小屋の屋が舎のあたりがもうオシャレ。ただ黒部五郎のカールを楽しみながら歩いてたら、小屋が思いの外遠く、直射日光で心身共に削られました。

カールは上から見ても圧巻ですが、下からも筆舌に尽くしがたい…とにかく規模が大きいんです。

黒部五郎小舎で休憩してからは、この日最後の登り。本日初めての滝汗。登って1時間程度でビショビショになりながらも、三俣蓮華岳の巻道に到着。時刻は11時頃で、既に双六岳も三俣蓮華岳もガスの中。三俣蓮華岳は明日どうせ登る事になるこの日はパス。

巻道は一部雪渓を歩く箇所もありましたが、大した距離・斜度でも無かったので自分はそのまま通過できました。

結局12時ごろには三俣山荘に到着。

本来なら双六のテント場がベターでしたが、なんせ予約できなかったのでやむなく三俣山荘のテント場にお世話になることにしました。三俣山荘の小さな受付娘に癒やされました。

三俣山荘のテント場ですが、到着した時には、既に小屋近くの平地に張るのは難しい状況。さすが山の日の連休・・。TJARの観戦をしにきたという方もちらほら。

久々にmikikurotaのelemental1を張りましたが、悪条件の中では比較的綺麗に張れたかと・・。

3日目:三俣山荘から三俣蓮華岳、双六岳を経て新穂高温泉へ下山

西銀座ダイヤモンドコース縦走3日目の本日は、三俣山荘から新穂高温泉を目指す、今回の縦走中で一番長い行程。そんなに登らないのが救いです。

夜中はさほど冷え込まず、そよ風程度。星空が綺麗だったので寝付けないなーと悶々としながらも無数の星や流れ星を見ていました。

案の定翌朝は熟眠感皆無な目覚め。

一体どうすれば登山中に快眠できるのか・・。

変に2時位に目が覚めたので、そのまま準備を進めて3時過ぎに三俣山荘のテント場を発ちました。寝起きからの三俣蓮華岳への登りの辛いこと辛いこと。

この西銀座ダイヤモンドコースの縦走中、最も感動したのは双六岳から見た日の出でした。辿ってきた縦走路や山々が見え、見も知らぬ方々となんとなく言葉を交わすあの感じが良いなと思うんです。

双六岳山頂で景色を堪能した後は、新穂高温泉に向けてのんびり下山を開始。

弓折岳への登りと灼熱の太陽がジリジリと体力を奪いましたが、各所でかき氷やらトマト(人生で一番美味しいトマトだった)を喰らいつつ、長かった西銀座ダイヤモンドコース縦走は終了。

流石にずっと下りだったことと18kmの歩行は両足首へのダメージが大きく、最後の方は痛みに耐えながらの歩きになりました。

下山後は新穂高ロープウェイ近くにある温泉に入浴し、バスに乗り込んでインバウンドで賑わう高山駅へ。お蕎麦では物足りなかったので、駅近くにあるマックでLLセットを喰らい大満足。

身も心も整ったところで大阪行きの特急ひだに乗って、帰阪となりました。

西銀座ダイヤモンドコースのまとめ

折立から新穂高を繋ぐ縦走中、3日間共大きな天気の崩れもなく、夏山を満喫できた最高の縦走になりました。これ以上ない位の天気だったのではと思っています。

正直なところ、小屋もテント場もオーバーユース感が否めませんが、人で賑わう北アルプスの安心感も良かったです。

話は変わりまして、この記事を書いている最中、すでに三俣山荘では水が枯れ気味との報せを目にしました。今年もこの時期が来ましたねぇ。できる範囲でトレーニングに励みつつ、次はどの山に登ろうかと思案中です。

ではまた。

西銀座ダイヤモンドコース縦走のギャラリー

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