2026年5月某日、奈良県の大和三山に登ってきました。
以前、同県にある三輪山に登った時から気になっていて、今回ようやく歩くことができました。
奈良県にある大和三山とは
畝傍山(199m)、耳成山(140m)、香具山(152m)の三つの小高い山を総称し、大和三山と呼びます。香具山は桜井市の多武峰から北西に延びた尾根が浸食により切り離され小丘陵として残存したもので、畝傍山と耳成山は盆地からそびえる、いわゆる死火山です。
三つの山は古来、有力氏族の祖神など、この地方に住み着いた神々が鎮まる地として神聖視され、その山中や麓に天香山神社、畝火山口坐神社、耳成山口神社などが祀られてきました。また、皇宮造営の好適地ともされ、特に藤原宮の造営に、当たっては、東・西・北の三方にそれぞれ香具山・畝傍山・耳成山が位置する立地が、宮都を営むうえでの重要な条件にされたなど考えられています。大和三山を詠んだ和歌は多く、重要な歌枕として観賞上の地位を確立したほか、近世の地誌、案内記、紀行文などでも紹介され、万葉世界を代表する名所として、広く知れわたるようになりました。
橿原市教育員会 奈良森林管理事務所
畝傍山は大和三山の中で最も高い山で、瀬戸内火山帯に属する死火山が、二次的な浸食をうけたことにより現在の形となるたものです。記紀によると、畝傍山の麓は初代天皇と伝えられる神武天皇が宮をひらいたところとされ、万葉集にもそのような歌が残っています。
| 山名 | 標高 | 特徴 |
| 畝傍山 | 199m | 神武天皇陵の近くにある美しい円錐形の山 |
| 耳成山 | 140m | 独立峰のような整った火山地形 |
| 香具山 | 152m | 『万葉集』にも多く登場する神聖な山 |
古代では三山が都を守るという中国からの思想があり、それに準ずる場所(南以外に三山)が現在の藤原宮跡だったようです。
藤原宮跡は、日本最初の本格的な都城である藤原京の中心にあった宮殿跡。
持統天皇によって694年に遷都され、710年に平城京へ移るまでの16年間、日本の政治の中心でした。藤原宮には天皇の住居(内裏)や政治を行う大極殿・朝堂院などが置かれ、現在の皇居・国会議事堂・霞ヶ関を合わせたような役割を担っていました。持統天皇によって694年に遷都され、710年に平城京へ移るまでの16年間、日本の政治の中心でした。藤原宮には天皇の住居(内裏)や政治を行う大極殿・朝堂院などが置かれ、現在の皇居・国会議事堂・霞ヶ関を合わせたような役割を担っていました。
日本遺産
三山で一番高い畝傍山(うねびやま)

畝傍山は標高約199mで、大和三山の中では最も高く、美しい円錐形の山容が特徴。
古くから神聖な山として崇められ、山麓には初代天皇とされる神武天皇が橿原宮を営んだという伝承が残っています。現在も山の南東には神武天皇陵があり、日本建国神話と深く結び付いた場所として知られています。『万葉集』にもたびたび登場し、大和の象徴的な存在として親しまれてきました。
今回のコースだと下山時に露岩があり、雨天時などには少し注意が必要です。
登りやすい耳成山(みみなしやま)

耳成山は標高約140mの独立峰で、大和三山の中では最も整った円形の山容を持つことで知られています。
地質学的には古い火山活動によって形成された山と考えられているそう。『万葉集』には天香久山と畝傍山を巡る恋物語「香具山は畝火ををしと耳成と相争ひき」の舞台として登場し、古代人の豊かな想像力を今に伝えています。山頂には耳成山口神社が鎮座。
山中をぐるっと囲む形で登山道が整備されているので、登下山ともに歩きやすい。近くにはトイレもあります。
天香久山(あまのかぐやま)


天香久山は標高約152mで、大和三山の中でも特に神話との結び付きが強い山。
『古事記』や『日本書紀』では、天から降ってきた山であるとの伝承が記されており、その名にも神聖な響きが残されています。山中には国常立神を祀る神社や、古代祭祀に関わるとされる場所が点在し、古くから信仰の対象となってきました。『万葉集』では最も多く詠まれた山の一つらしく、持統天皇の国見の歌にも登場します。
最も有名な天香具山ですが、今回登った三山の中では一番こじんまりとしていました。神聖視されているからこそなんでしょうか。
ストリートファイターと橿原市

余談ですが、橿原神宮前の鳥居には、TVゲームストリートファイターに登場するケンの銅像があります。どうやらカプコンの創業者である方が橿原市出身に因んでとのことで、橿原市内には他にも銅像やデザインマンホールなどがあるようです。
橿原市と株式会社カプコンの繋がりは、1995年までさかのぼります。株式会社カプコンの創業者である辻本憲三会長が橿原市出身というご縁もあり、1995年に開催された「藤原京創都1300年祭ロマントピア藤原京95」の藤原京館に株式会社カプコンが出展し、大人気格闘ゲーム『ストリートファイターII」のキャラクターが登場するオリジナルアニメ「よみがえる藤原京〜時を駆けたファイターたち」を上映しました。それから27年が経った2022年8月30日、ストリートファイター誕生 35周年となる記念すべき日に、橿原市と株式会社カプコンは包括連携協定を締結しました。
橿原市
今回歩いた大和三山のルートと写真
今回はYAMAPで設定されているルートを辿りました。
開始地点は橿原神宮前駅、もしくは大和八木駅。行動終了後のランチを考えるなら、橿原神宮前駅からスタートすることをおすすめします。


















登山としては物足りないけれども、歴史を辿るのが楽しかった大和三山
三山それぞれの登山自体は1時間未満。
山道よりも舗装路歩きが多く、道標もそこまで多くはないので、普段の登山より地図を見る時間が多かったように思います。木陰も無く、夏日だったこともあって体力的には楽だけれど、変に消耗した感じ。
きっと大和三山は秋や春に紅葉や花、そして史跡を愛でながら歩くと楽しそうです。
個人的大和三山のお気に入りポイントは冒頭の橿原神宮から畝傍山の区間。早朝の橿原神宮の清々しさと、畝傍山から見る葛城山方面の山並みが綺麗でした。そして当時とは見え方も違うでしょうが、変わらず藤原宮跡を囲むように聳え立っている大和三山をあらためて眺めてみるというのも、なんだか良い気分でした。
逆に大和三山で1番有名だと思っていた香具山がほぼ雑木林の有り体で、拍子抜けです。山頂にある神社もなんだかこじんまり。
歳を重ねたせいか、以前にも増して史跡や歴史に興味が出てきたように思います。
飛鳥・藤原宮都跡が正式に世界遺産に認定されるようですし、今後も大和三山周辺にはコンスタントに訪れ、歴史に思いを馳せたいと思います。
ではでは。

