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黒戸尾根を経て甲斐駒ヶ岳。そして仙丈ヶ岳へ登山してきた。

山行記録
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お盆の連休期間こそ晴れてくれたものの、今年の夏のお天気はどうにもいまいちだった印象です。

今回は南アルプスの貴公子である甲斐駒ヶ岳、そして女王と称される仙丈ヶ岳へ1泊2日のテント泊装備で登山してきました。今年ももちろん?1年ぶりに日本3大急登とされる黒戸尾根から登ってきました。

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今回の行程

今回は大阪−茅野間の夜行バスを利用し小淵沢駅まで電車、小淵沢駅から尾白川渓谷駐車場まではタクシーを利用しました(約4000円)。今まで黒戸尾根を利用する時は尾白川渓谷で野営していたのですが、夜行バス利用の方が身体の負担が楽だったように感じます。出発は遅くなりますが・・。

早出早着が原則の登山ですが、甲斐駒ヶ岳に到着するも歩き足りずにそのまま北沢峠まで。夕立の危険性もあり、終始天気やアプリで雷や降雨状況を確認していました。

北沢峠でテント設営。翌朝ご来光を拝むために3時頃には仙丈ヶ岳へ向けて登山開始となります。

山行記録

黒戸尾根登山口より七丈小屋へ。

尾白川渓谷駐車場に到着したのは8時30分頃。甲斐駒ケ岳神社の奥にある吊橋を渡り、名水百選にも尾白川を流れるにも名を連ねる南アルプスの天然水を補給し登山スタート。

黒戸尾根の祠

南アルプスの樹林帯

黒戸尾根の朽ちた道標

甲斐駒ヶ岳の登山口である甲斐駒ヶ岳神社。ここは前宮となっており、その奥宮は甲斐駒ヶ岳山頂に設けられています。黒戸尾根から登山を始めるのであれば、ぜひともここで安全登山を祈っておくと、登頂した時の達成感もひとしお。

登り始めから30分程度、ここまでは尾白川渓谷の周遊ルートと道を同じくします。日本三大急登の割に子のあたりは歩きやすい登山道です。南アルプスらしい広葉樹が広がる中、徐々に標高を上げていきます。

因みに黒戸尾根の登山口から甲斐駒ヶ岳の標高差は約2300mと日本三大急登の名に相応しい標高の上げ具合。登山口から笹ノ平までは比較的緩やかな登りが続きますが、それ以後徐々に黒戸尾根が急登とされる由縁が垣間見えてきます。

尾根から日向山方面 笹ノ平

平日でしたが未だ夏山シーズン。マイナーとされる黒戸尾根でも、他の登山者やトレランを楽しむ方に会うことが多かったように感じます。とにかく登り続けるといった登山道でもなく、黒戸山の山頂を右に巻く感じで平坦な道があるのでトレランにも適しているのでしょうか?

しらんけど。

黒戸尾根は古くから信仰の対象とされてきた甲斐駒ヶ岳へ至る由緒正しい登山道。標高が上がるにつれて、石仏だったり刀利支天といった石碑が出てきます。開山されてから200年近く経っているというのがすごい。

黒戸尾根にある石仏 黒戸尾根の樹林帯

クマザサが広がる

登ること3時間程度で「刃渡り」に到着します。左右にスパッと切れ落ちた岩場ですが、足場もありご丁寧に鎖場が設置されているので降雨時でも無い限り大丈夫かと思います。周囲を見渡すと鳳凰三山や麓の町並みが見渡せるので高度感は抜群。

刃渡り

刃渡り以降、黒戸尾根の登山道の植生がどこか神秘的な雰囲気に包まれるようになります。

黒戸尾根のはしご

刀利天狗

初見だと流石にたじろいでいた刀利天狗までのはしごたちも、2回目ともなると楽しみながら登ることができます。何事も経験が大事。このあたりでシニア世代の団体さんとご一緒しましたが。登る先にはケツという登山あるあるを長い間楽しめたように思いますよ。

五合目小屋跡の石仏

なまんだぶー。

五合目避難小屋跡から先は更に傾斜のついたはしごを登ることになります。一箇所足がかりが難しい箇所があるのでご注意を。周囲はガスに覆われ始めていましたが、雨はふらない予報だったことを心の糧に七丈小屋を目指します。黒戸尾根はイワカガミの群生が綺麗だったように思いますが、さすがにお盆を過ぎた時期だとすべて枯れていました。

イワカガミがイワカガミたる由縁の葉しか残っておらぬ。

そんなこんなで無事に七丈小屋へ到着。ここで白馬岳縦走で飛んでいったであろう手ぬぐいを買い、新たにステッカーを2枚購入しました!

七丈小屋

七丈小屋の手ぬぐいとステッカー

七丈小屋から北沢峠を目指して。

七丈小屋テント場

七丈小屋に到着したのは14時前。時刻的にはここでテント設営が安全上ベストなのでしょうが、どうにも歩き足りないといった感覚に見舞われていました。結局小休止をはさみ、天気予報やscwを確認。このまま甲斐駒ヶ岳を経て北沢峠を目指すことにしました。



褒められたものではないです。

七丈小屋から甲斐駒ヶ岳山頂まではコースタイムで2時間程度。テント場を後に容赦ない傾斜の登山道を登っていきます。黒戸尾根はここから先ひたすら登ります。岩場あり鎖場ありです。人生と同じですね。

甲斐駒信仰の剣

八合目御来迎場

やっぱり素直に七丈小屋でテント設営しとけばよかったかしらん。などと思っているとすぐに8合目御来迎場に到着。ここには鳥居だったであろうものがあります(おそらく落雷で破壊)。ここまでこのサイズの石を運んできたのかと思うと、人の信仰心の強さの恐ろしさを感じますね。

 

甲斐駒ヶ岳と共に40年

駒ケ岳神社本社 ライチョウ

甲斐駒ヶ岳山頂

ガスっている時のアイドルライチョウに遭遇し元気をもらい、無事に甲斐駒ヶ岳山頂へ登頂!景色は心で楽しんできました。笑

北沢峠への道程 栗沢山

鳳凰三山

ここからは北沢峠まで駆け足。北沢峠まで誰とも出会うこともなく、ひたすら北沢峠までの道を下って登って下りました。

仙水峠あたりで出会ったおじさん。一人で何をしていたのでしょうか・・。(登山者には見えなかった。)

長衛小屋テント用紙 北沢峠の星空

結局テント場についたのは18時30分前。ほぼ暗くなりかけたテント場でしたが学生や他の登山者でまだまだ賑わっており、安堵感に包まれました。

自分のテント近くでyoutuberのjinさんをお見かけしたのですが、まさかの遭遇で声をかけられませんでした・・。夜は満天の星空でした!

夜明けは小仙丈ヶ岳で。

夜明けは可能な限り山頂で拝みたい 。

なんてちょっとした太陽信仰の気質を持ち合わせているので、北沢峠を後にしたのは午前3時過ぎのこと。暗く静かな樹林帯はやはり何が飛び出してくるか怖いものですが、どこかしら神秘的でした。

マジックアワーの甲斐駒ヶ岳

小仙丈ヶ岳から見た日の出

小仙丈ヶ岳から見る富士山と北岳

仙丈ヶ岳

この日仙丈ヶ岳に登った登山者の中で、一番綺麗な景色を見た自信がありました。稜線上の風は冷たいものでしたが、太陽の偉大な熱量により少しずつ暖かくなってきました。

仙丈ヶ岳山頂 北アルプスの山々

仙丈ヶ岳から鋸岳方面の展望

雲が広がっていくのが予想外に早かったように思います。この日は下山後の温泉にと思っていた仙流荘の休館日だったようなので、広河原行きのバスに間に合うように足早に下山としました。

チングルマの穂 北沢峠へと続く登山道 仙丈ヶ岳から北岳

最後に。これで2019年の夏山は終わり。

そんなこんなで自分の2019年の夏山は終わり。

ここから山は、足早に冬へと歩みを進めます。

今回の縦走ですが、実はこのまま早川尾根を経て鳳凰三山までつなごうと思っていたのですけれど、秋雨前線の影響もありここまでとしています。鳳凰三山に登るのは一体いつになることやら・・。

北沢峠のキノコ

黒戸尾根から北沢峠、そして仙丈ヶ岳までつなぎましたがやはり自分は南アルプスのながーい樹林帯が好みなようです。歩いていてとても気持ちが良い。いづれは南アルプス南部の山々も歩いてみたいと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

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