今回は登山のストーブとして最も軽量、かつシンプルに使える固形燃料について、強みや、更に使いやすくなるかもしれないコツでも書いておきます。
固形燃料四方山話
2024年9月の裏銀座縦走では、メインのストーブとして固形燃料のエスビットを使いました。
前々からタンスの肥やしになりかけていたのですが、食わず嫌いも勿体ない&縦走に向けた軽量化の一貫ということで使ってみることにしました。
因みに固形燃料と共に持っていったクッカーセットはif you haveのTimneyとPound cup。トータルで130gのクッカーセットです(燃料含まず)。
登山前に固形燃料を自宅で使ってみた時から思っていたことなんですが、着火時に手に持つのが怖い。
このように原始的な恐怖を抱いていたにも関わらず、この男は「まぁどうにかなるやろ。」ということで大した創意工夫もせず、念願の裏銀座へ向かいました。
楽しかったです。
ただ夕食前にテント場で毎回繰り広げられる熱と風との死闘が面倒だったので、帰宅後は早々に固形燃料(特にエスビット)の着火方法について調べました。
簡単にできる工夫が2つほどあったため、ご紹介。
エスビットを着火しやすくする2つの工夫
少量のアルコールを垂らす
moonlight gearのYouTubeチャンネルでみかけた動画。
着火するため火で炙る必要があるエスビットに限ってですが、お弁当用のソースや醤油を入れておく小型のポリ容器にアルコールを入れておいて、エスビットに1滴垂らすというもの。
ポリ容器はダイソーやセリアで購入可能。お弁当コーナーにあります。
これで劇的に点火しやすくなりました。
因みにこのポリ容器の重量は1つ1g。
着火用のアルコールを入れておいても、大した重量にならないので嬉しいです。
マッチを使えばよろし
固形燃料とライターを持っている手が近くて熱いなら、ある程度距離が取れるマッチを持っていけば良いじゃないかという結果に終着。
マッチのお陰で気楽に固形燃料を着火できるように。
登山中にメインで使っているライターはBic mini。一つ12g程度で十分軽いんですが、これをマッチにすることで、余分な燃料を持たずに済みます。軽さに全振りしたい時はマッチと固形燃料のセットを携行するようにしました。
ただし普通のマッチだと悪天候時などは濡れて点火しないケースが考えられるので、少し値が張りますが防水マッチなどが安心です。
登山での固形燃料の強み
ご覧の通り、縦走以来登山に持っていくストーブは固形燃料になりがち。
そんな固形燃料のメリットは以下の通り。
軽量で持ち運びやすい
固形燃料はガスバーナーやアルコールストーブと比べると全体の装備がコンパクトで軽量で済みます。クッカーのサイズにも依りますが、パッキングのサイズも小さくなるため登山に最適。
使い方が簡単
使う固形燃料にも依りますが、固形燃料は点火が非常に簡単。特にダイソーなどで手に入る一般的な固形燃料はすぐに点火可能。
ライターやマッチで直接火をつけられるため、バーナーなどの特別な燃焼装置が不要であることもシンプルで良い点かと。
安全性が高い
ガスやアルコールストーブに比べて、燃料や漏れたりこぼれたりする危険性が少ないです。万が一ボロボロになったとしても、集めることで着火が可能です。
ただし地面と近い位置での着火になるので、植生保護のためにカーボンフェルトなどのシートや工夫が不可欠。
音が静か
登山で最も普及しており、使いやすいガスバーナーと比べると、固形燃料は圧倒的に静かな燃焼。
朝早い出発でも、夜更けの湯沸かしでも、固形燃料であれば気兼ねなく使用できます。この点ではアルコールストーブも同様静か。
価格が手頃
固形燃料はガスやその他の燃料に比べて比較的安価で、使い捨てでもコストがかかりません。
登山中のストーブは軽い固形燃料がメインになりそう
エスビットへの点火も手慣れてきたところで、当分は固形燃料が登山中のメインストーブになりそうです。もちろん気分にもよりますが・・。
クッカーがススで汚れる事が若干気になりますが、良い意味で使用感が出てくるのも良いかなーと思ってます。エスビット以外の固形燃料であればススがでないものもあるので、そちらも使ってみたいところ。
ではでは。