【北アルプス】憧れの槍ヶ岳、そして西鎌を経て双六岳へ【縦走】

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はじめに

暗に今年の目標にしていた表銀座縦走

しかし、7月の連休を利用し中途半端に大天井岳まで歩みを進めてしまっていた自分としては、ちょっと間を置いた方がいいと思いました(もったいない精神?)。

しかし、やはり今年中に山行中に何度も垣間見た、あの槍ヶ岳に登りたい!!という思いが強かったので正々堂々、槍沢から挑むことに決めました。

日程には幾分余裕があったので、そのまま西鎌尾根を進み、以前NHKで放送されたドローン撮影の時に見かけた双六岳にも、一緒に行ってみようという計画でした。

今回、色々な諸事情により1泊2日となりましたが。きっとこのコースであれば本来2泊3日で行くのが楽しめると思います。

紅葉のハイシーズンゆえに

さて今回もやってきました上高地。まぁそこまで慣れ親しんだわけではないですが、一度来たことがあるのと無いのとでは、安心感が違います。大事ですよ安心感。

体感的には、先月北穂高に登った時と比べてやはり肌寒い感じでした。とはいえ横尾あたりまでは紅葉はみられず、秋は未だ身を潜めているように感じました。
世間は月曜日だというのに、予想以上に観光客の方が多く、特に横尾からの登山客の減り具合には、涸沢の紅葉の人気の高さを感じる一日でした。なんたって日本一の紅葉と名高い涸沢紅葉。僕は来年へパスとします。というわけでまずは横尾を目指します。
当分の間左手に姿を見せてくれる明神岳。一か月振りともなると、相変わらず山のスケールの大きさには只「はぁ・・」と驚くばかり。自分の物理・精神的な小ささを、改めて認識します。

横尾までは息も切れることなく、これまでの事やらこれからの事なんかを取り留めもなく考えます。今回も案の定ソロ登山ですので、基本的にしんどくない限りは取り留めもなく考えています。まぁ帰ったら大方の事は忘れているのですけれど。メモは大事


相変わらず明けの徳澤の綺麗なこと。朝露と太陽の光加減が素晴らしいです。いつかここにテント泊しに来ましょう。

横尾から、未踏の槍沢方面へ。

横尾までは安定の晴れ模様。今回の山行は、僕の山行では珍しく終始快晴となります。やったぜ。予想通り涸沢方面へ向かわれる方が多く、槍沢ロッジ方面へ向かう人はまばらでした。

それにしても、踏み入ったことのない道を進むのはどこか不安もありますがやはりワクワクしますね!槍沢のせせらぎを聞きながら、ちょっとずつ登山道らしくなってきます。

軽く息が上がりましたが、未だ前半戦。そこまでのしんどさではありません。むしろモチベーションに準じてペースもやや速めでした。

そんなこんなで横尾から1時間10分程度で槍沢ロッジに到着。

休日に槍ヶ岳へ登頂したと思われる方々が休憩されていました。事前に調べていなかったのですがこの槍沢ロッジなんとお風呂に入れるのだとか(石鹸などの使用は禁ですが)。素晴らしいです・・。
ここまで割と休憩していなかったのですが、事前の下調べではここから登りが多く正念場だったので、少し長めに休憩を取りました。今回初めてトレイルミックスなるものを作ったのですが、中々気に入ったので次回からも作ってみようと思います(笑)

気を取り直して出発して1分も経たず、槍の穂先を発見。やっと見えた今回の目標に、テンションが上がります。まぁこの後ペースは大きく落ちることになります。(笑)

槍沢ロッジから魔のカウントダウンを経て・・

槍沢からは、大曲・天狗原分岐・坊主の岩小屋跡を経由して殺生ヒュッテもしくはその先の槍ヶ岳山荘へと続きます。

槍沢ロッジを過ぎたあたりから、ちらほらと紅葉が姿を見せるように。今まで山での紅葉を見たことがなかったので、ちょっとした感動を覚えます。そして歩くこと30分程度。ババ平に到着します。槍沢ロッジの指定テント場となっています。ちゃんと水場もありました。

今回は利用することもないので、素通り。更に歩くこと20分程度。まずは大曲に到着します。ここから水俣乗越へと行き、東鎌尾根あたりまで出ることができます。表銀座縦走は改めてしたいと思っていて、東鎌尾根はその時の楽しみにとパス。先を目指します。

ここからの道程が個人的には割と苦痛で、天狗原分岐まで果てしなく先に見える紅葉を唯一の心の支えにしてどうにか踏ん張りました。
写真でしか見たことのない紅葉が目の前にと思うと、嬉しいのですがおかげでペース配分が難しかったです。

そして1時間程度でやっと天狗原分岐へ。主観的にはもっと歩いている気がしていたのですが、どうやらこんなものだったようです。ちょっとした沢を超え、見知らぬ男性の近くで休憩した後ほぼ同時に出発すると、嬉しい出会いが。

なんとその男性が通った後すぐにライチョウのご登場。いや何も今出なくても!と手ぶれしまくりの写真を一枚。メスの鳴き声も聞こえていたので、ご家族で食事中だったのでしょうか。

そして岩小屋跡を超えたのち、謎の数字の出現。大天井岳でみかけた距離かな・・。と脳裏をよぎりますがいやいや桁が大きすぎるよ、まさかね。と思いましたがこれが予想的中。中々減らない数字に毎回心が折れかけます。何たって良くも悪くも快晴。直射日光を遮るものなど一つもなく、暑さと疲労とでペースはダダ下がりでした。優雅に登っていく外国人の方に「ガンバッテー」と言われ、恥ずかしかったです。(笑)
山で見かける海外の方は基本早いイメージがあります。

殺生ヒュッテと槍ヶ岳山荘の分岐。いっと殺生ヒュッテに宿泊しようかとも考えましたが、ここで妥協するのも納得できないというか、後40分程度の頑張りで槍ヶ岳山荘だったので、もうひと踏ん張りすることに。

そして1時間ほどゆっくり歩くと、ようやく槍ヶ岳の肩にある槍ヶ岳山荘へ到着。まずはテントの受付を済ませたのち、自分の中での恒例行事になりつつあるカレーを頂きました。

因みにカレーは1000円ですー。所謂山経済ですね。疲れた身体には良い栄養補給となりました。

槍ヶ岳肩での景色。そして夢のご来光へ。

テント設営も無事に終え、しばし夕食までの仮眠。今回は軽量化のため、食料はある程度減らしてみました。というか前回の北穂高からある程度装備を見直しての山行となっています。今回の山行で、昨今の軽量化が進んでいる理由が分かった気がします。

その件に関してはまた改めて。

16時ごろに目を覚ましテントを出ると、雲が出ていました。風もあまり吹いておらず、贅沢に山での時間を過ごしました。いい時間でした。

この日は太陽が雲に隠れてしまい夕焼けは見ることができませんでしたが、きっと山頂では絶景なんだろなぁと思いつつ、明日のアタックを楽しみにワクワクしていました。

そして槍ヶ岳山荘での晩御飯。ご飯とお味噌汁がお代わり自由というのは毎回感動の域。たらふく頂きました。そして夕食後はようやく日没タイム。とりあえず一度外に出てみます。

夕焼け!ではないにせよ、やはり綺麗な景色。夕食を終え、多くの方がいらっしゃいました。天気予報では明日も晴れ。明日登る槍ヶ岳および西鎌尾根を眺め、山行に思いを馳せます。
日中あんなに照っていた太陽が陰ると流石に寒いもので、ダウンは必須でした。

この後はしばしの睡眠。相変わらずあまり寝れませんでした。

そして夜明け前。ご来光を山頂で見たいと思い、4時30分ごろから行動を開始します。槍ヶ岳などはヘルメット装着推奨エリアですので、持参したヘルメットを被り、防寒着を着込み出発です。尚、ヘルメットは槍ヶ岳山荘にて500円でレンタルすることができます。

槍ヶ岳へは往復で40分程度。高度感はありますが、さほど苦労するポイントもなく夜明け前の山頂へ到着できました。そして夜明けを・・。

来てよかったと、本当に心から思いました。槍ヶ岳が人気の理由もわかった気がします。そして今年の目標であった槍ヶ岳は、必ずまた来ようと思ってしまう素晴らしさでした。

前日の夕方は山頂も人でごった返していましたが、この日も少しずつ登ってくる人が増えてきたので、名残惜しくも下山を開始します。山に来てまで人込みというのもあまり好ましくありません。今回の山行はここがゴールではありません。

快晴の下、西鎌尾根を辿って。

テントを回収し、出発は7時ごろ。槍ヶ岳山頂は予想通り多くの人で賑わっているのを後目に、西鎌尾根の先を目指します。

相変わらずこの日も快晴。やったぜい。

まずは千丈乗越を目指し、つづら折りの道を降りていきます。せっかく登ってきたのにまた降りるのか。なんて世迷言が脳裏をよぎりましたが、登山にそんな一喜一憂してどうするんや。と思い歩みを進めます。

千丈乗越から先は、尾根を岐阜・長野側と交互に辿ることになります。道中道が二股になっている箇所が一度ほどありますが、迷うことはないと思います。所々にクサリ場があり、滑落のリスクが高くなるので気を付けてください。
この写真じゃわかりづらいですね。

稜線歩きを続けていると、山肌は緑や赤・黄・茶と姿を変えて、空や岩肌の青も相まって眼を楽しませてくれます。本当に尾根歩きは終始楽しい山行でした。下界の紅葉も良いですが、そこでは見れない美しさがありました!

紅葉を楽しみながら、時折遠ざかっていく槍ヶ岳を振り返りながら、歩くこと2時間。左俣乗越に到着です。千丈乗越以降、そこまで大きな高低差は無かったので難なく来れました。しかし見上げる左俣岳への道はほぼ登り。少し憂いながら登り始めました。

前日の登りはだいぶきつかったものの、身体が高地にある程度慣れたのかこの日の登りはさほど辛く感じなかったです。日常的に山に登れたらなぁ・・。

左俣岳の山頂を見逃し←山頂へと続く道を見逃した?。気を取り直して、続きましては硫黄乗越です。可哀そうな双六小屋・・。

ここから先も、紅葉と空と目に嬉しい景色が広がっています。そして以前の燕岳~大天井岳で垣間見た、裏銀座の山々がこんなに近くに広がっており、次の山行への意欲が高まります。

ここからは一時間程度で、樅沢(もみさわ)岳に到着します。振り返ると今まで自分が辿ってきた西鎌尾根と、槍ヶ岳が一望できます。
ここでは、広島から来られたというオジサマが写真撮影に明け暮れていました。どうやら水晶岳あたりからここまで来たようで、今後は槍ヶ岳を目指す予定なのだとか。

僕らは時間に制限があるけれど、制約はないからねぇ

と笑いながら言われたのがとても印象的でした。

確かに私は制約ばかりだと思いながら、振り返る西鎌尾根。いやーよく歩いてきたな自分。
遠くまできたものです。とまぁ感傷に浸りつつ歩いて20分ほどの双六小屋へ

双六小屋でもこの日は数名が食事をとったり、写真を撮ったりと思い思いに山での時間を過ごしていました。そよぐ風が心地よく、ひとまず休憩としました。
到着したのが11時前頃。おなかも空いていたので、ここではカルビ丼を頂きました。

その後はザックをデポして双六岳を目指しました。ここから山頂まで、何故か道中の写真を撮っていなかったようです・・。

ひとまず稜線にでるまではひたすら登ります。若干ガレてはいますが、問題なし。というわけで稜線からの双六岳までの眺め

以前のNHKでの番組に見た稜線。実際に見てみると、それ以上に広く感じました。そして疲れを忘れて思わず山頂までほぼダッシュ。

黒部五郎を初め、三俣蓮華や鷲羽岳の眺めが最高でした。そして下山。日程的に余裕があったので、この先を目指しても良かったのですが今回はこれでおしまい。時間的にいけそうだったので、新穂高まで下山を決めました。

鏡平までは多くの人とすれ違い、紅葉シーズンの山の人気の高さが分かる一日でした。鏡平は池に移る槍・穂高が絶景との話をよく聞いていたので、ぜひともと思っていましたが、風が出ていたので残念ながらとなりました・・。

そしてこの先カメラのバッテリーが切れてしまい、写真はここで最後。鏡平を通り越してからは、ひたすら下山のきつい道のりでした・・。

最後に

終盤駆け足になりましたが、今回の上高地ー槍ヶ岳ー双六岳の山行はこれにて振り返り終了。今回の山行はきっと2泊3日で、まったり山行すべきだと思います(笑)
自分史上最長の山行となりましたが、天気のも恵まれたことや念願の槍ヶ岳に登れたこと、紅葉を観れたことなどから、今現在やや燃え尽き症候群に陥っております・・。脱却できるでしょうか。閑話はここまで
最後まで読んでいただきありがとうございました!

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山行記録
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