3月から花粉が怖くて登山から遠ざかっていたのだよ。と独白しておきます。
今回は降雪して間もない時期に登った天狗岳のお話です。
雪山はコンディションによってこうも難易度が変わるものなのか…と感じさせられた、学びのある登山でした。
天狗岳について
毎年積雪期になると、各紙がこぞって初心者におすすめと称して紹介するのがこの山、天狗岳。東天狗岳の男らしい感じと、西天狗岳の丸っと女性らしい感じが楽しめます。
登っていて楽しいのは、西天狗岳ですかね・・。東天狗岳の登りは毎回気を遣います。笑
天狗岳の登山口である渋の湯は約1880m、ここから今回目指す西天狗岳(2646m)までの標高差はおよそ800mとなります。渋の湯から天狗岳に至る中間的存在に、黒百合平があります。
山行記録
湯道街道沿いにある観音像を眺めつつ、タクシーの運転手と何故か茅野市のふるさと納税に関して盛り上がった後、渋の湯に降り立ったのは8時ごろ。
世間は土曜日、そして降雪後、晴天の予報。
という役満。案の定混雑していました。時折、土日に確実な2連休が確約される業界に憧れもしましたが、せっかくの登山でも混雑に塗れるのは流石に勘弁ですね。
渋の湯前の駐車場では、例のごとく渋の湯名物女将の怒号が飛び交っていました。
農鳥のオヤジよりも強烈かもしれない
なんて事を考えながら、登山スタート。
モッフモフの雪を踏み、黒百合平へ
本格的な雪山登山は年末の燕岳以降していなかったので、渋の湯から黒百合平までの道中は久々のモフモフの雪にテンション高めでした。
モフモフの雪だったこともあり、横着者の自分はノーアイゼンで黒百合平まで行くことに。
雪が降ったとはいえ平年よりも気温が高く、シラビソやオオシラビソ、コメツガからなる樹林帯を歩いていると、上からどさっと落雪することもしばしばでした。
樹林帯のハイクアップを楽しくこなせるあたり、自分はまだ幸せ者です。
渋の湯を出て2時間後、黒百合平に到着したのは、10時頃でした。既に多くの登山者で賑わう黒百合ヒュッテ。
立地といい、そのネーミングセンスといい可愛気しかない。
ひとまず用事を済ませ、本格的にお金を落とすのは後にしアイゼンとピッケルを装備していざ2年ぶりの天狗岳へアタック!
中山峠を越え、風が吹き荒れる東天狗岳へ。
黒百合平からまずは中山峠を越えて東天狗岳を目指します。
中山峠から先、樹林帯を越えてからは八ヶ岳名物の強風の中へと突入。氷の粒がバラクラバの隙間から容赦なく皮膚を刺してきます。一刻も早くこの風から解放されたい!の一心で歩みを進めました。
雪質はというと、気温の上昇もありアイゼンいらないのでは…と思うほどにフカフカでした。トレースを少しでも外そうものならまー踏み抜く踏み抜く。
強風も怖いですが、東天狗岳一帯は雪と岩のミックスで所々気を使うポイントが出てきます。そして今回の天狗岳登山では、岩の上に薄く雪が積もっていて、足を置くまで岩と分からないことが多々ありました。
今回初めてSONYのミラーレスカメラであるα7RⅢを導入したのですが、凄まじい解像感です・・。
それはさておき、以前登った記憶だと、岩はほぼむき出しの状態だったのですが…
例年よりも雪が少ないことが一因でしょうか?何はともあれ、何事もなく東天狗岳山頂へ到着!
ここまで来ると、南八ヶ岳の全貌が見えるようになります。特に八ヶ岳の主峰、赤岳の姿は圧巻。
いつか登りたいですが、個人的にとても特別な位置づけの山なので当分後です。
数日前の降雪があった影響から、東天狗岳から西天狗岳へと向かう稜線では膝下まで積雪がありました。一歩一歩進むごとに息が上がる。笑
膝下までの積雪でここまで辛いあたり、雪山の醍醐味的存在であるラッセルはこなせそうにありません。
積雪があったとはいえ、例年に比べると圧倒的に少なかった2019年の冬。いつもなら雪に埋もれている西天狗岳の標識が、この時はその全貌を顕にしていました。4月から降雪が何回か続いていますが、本気を出すのが遅すぎです。
天狗岳から無事下山した後は、バスまでの時間に余裕があったので黒百合ヒュッテでカレーをいただく事にしました。ちょうど昼頃ということもあり、1泊する方や自分のように下山してきた方で賑わっていました。
ところで山小屋で毎回カレーを食べている気がする・・。美味しいです。カレー。
まとめ
手短になりましたが、今回はここまで。季節はあっという間に春。そろそろGWの山行計画に向けて準備を進めねばなりませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました!