はじめに
2017年のGW。
世間では最長で9連休とのこと。しかし世間一般の連休や国民の祝日とやらの恩恵を受ける業界ではなかったので、もらえたのはたったの2連休。
「雪が見たいなぁ・・。」
との思いに駆られました。
理由は不明です。数日暑い日が続いたからでしょうか。にしても春は駆け足でした。
GWは北アルプスの立山や穂高、燕岳などを候補にしました。
山を選んでいく中で「どうせ連休ならいっそ山小屋に泊まってみよう。」との思いが。燕岳は去年登ったことがあったので、まずは山小屋泊に挑戦してみようということに。
四の五の考えていた結果、魅力的な八方尾根と白馬三山と、予約なしで泊まることのできる唐松岳頂上山荘に引かれ、唐松岳に登ることとなりました。
魅力的な出来事の多い山行となりました。山に行くごとに帰りたくなくなる病です。
大阪から唐松岳へのアクセス
今回は大阪‐松本間を高速バス(アルピコバス)で移動し、松本で前泊。
松本から白馬まではJR大糸線で1本でした。
冬季は大阪から白馬までの直通バス(アルピコバス)も出ているようですので、積雪期登山などには便利ですネ。
夏場にも運行してほしい・・。まぁさておき
リフトを乗り継ぎ、まずは八方池山荘まで
白馬駅からリフトの開始地点である白馬八方バスターミナルまでは路線バスで5分、徒歩20分ほどで到着です。
バスターミナルからはオレンジの道路沿いに10分程度歩くと、ゴンドラアダム乗り場に着きます。この写真を見てわかる通り、長野でも冬季オリンピックが開催されてたことがあったのですね・・。
GWということもあり、リフトのチケット売り場にはスキーヤーと登山者が入り乱れていました。
登山者向けに、3日間有効の往復券(2900円)が販売されていたので、そちらを購入。購入の際、登山届の提出を確認されましたが最近はwebで提出するようにしているので問題なし。
いざゴンドラに乗り込み、出発です。
リフトも乗り継ぎぐんぐん進みます。
この時期のスキーヤーは皆さんお上手でした・・。リフトに一緒に乗ったマダムは、シーズン中は毎週名古屋から車でここまで来ているんだとか。羨ましい限りです。
八方池山荘前に到着。皆さんここで準備体操やらアイゼンを装着していました。
山荘から第三ケルンまで。
この日の雪質は、時間的にも気温の上昇もあってか、かなり水分を含んでる重たい雪。
アイゼンを装着したところで恩恵は無さそうだったので、履かずに歩き始めることに。ばっちりトレースもあったので苦労なく歩くことができました。
道中は雪もだいぶ融けていて、木製の階段を使えたのでスイスイ登ることができました。このあたりから、大阪での気温の暑さと、白馬では未だ雪が残っていることをどこか不思議に感じていました。(笑)
一日目はほぼ曇天でしたが、ホワイトアウトまでするような天候の悪化がなかったので恵まれましたね。自分がみているのは一体何の山なんだろうなぁ・・。登っている最中からちゃんと記録する必要性を感じます。特にブログで振り返るようになってからは強く感じます。
GWの人の多さを見くびっていたつもりはなかったのですが、道中の人の多さにはいささか参りましたね。(笑)
八方池山荘から歩いて40分程度、最初のコースポイント的存在である八方ケルンに到着です。
顔にしか見えない。心に憤りを感じていそうな。
ソロ登山あるあるですが、大体写真撮影を依頼されます。
もちろん快く。それはもう快活に引き受けます。何枚でもどうぞといった心意気です。
適度に疲労を感じ、ライチョウでもいないかなと思いながら歩くうちに、第3ケルンへ到着しました。ほぼノンストップで歩き続けたのでしばしの休憩です。
風が適度に吹き抜けるので、とても心地よかった・・。というかこれが第3ケルンであってるのでしょうか。(笑)
所謂渋滞。八方尾根で四苦八苦。
ここからがしんどかった思い出です。久々の雪山ということもあってか、目の前がとてつもない急こう配に感じられました。
勿論アイゼンはこのあたりから装着。ストックは持ってきていなかったのでピッケルで。とはいえ時間的に雪は更に融けており、アイゼンの利きも思ったより・・といった印象でしたね。
写真を見てわかる通り、人の列はほぼ区切れることがなかったです。
ひーひー言いながら登る人、寡黙に息を切らしながら登る人様々でしたが、とりあえず皆さん苦しそうでした。勿論自分もその一人に漏れなく仲間入りを果たしましたが。上から人が落ちてこないかハラハラものでした。
一つ登りきるごとに10分程度の休憩を挟みつつ・・。一体いつ次のケルンなんや・・と辛みを抱きつつ、やっとこさ丸山ケルンに到着。登っている最中、右手には白馬連邦がずっと見えていたので良いモチベーションアップに繋がりました。
このあたりでふと空を見上げると、見慣れない光景が。
円形の虹だ!とテンションが上がりました。
帰ってからあれはなんだったのだろうと調べましたがこれはHalo(ハロ)というものらしいです。
暈(かさ、halo、ハロー、ハロ、ヘイロー)とは、太陽や月に薄い雲がかかった際にその周囲に光の輪が現れる大気光学現象のことである。特に太陽の周りに現れたものは日暈(ひがさ、にちうん)、月の周りに現れたものは月暈(つきがさ、げつうん)という。虹のようにも見えることから白虹(はっこう、しろにじ)ともいう。
とのことです。天候の崩れのサインとか書かれていましたが一概には言えないのだとか。世の中には知らないことがたくさんあるなぁと実感する日々です。
丸山ケルンからは登りはやや緩やかになり、痩せ尾根に注意しつつ登った先には・・。
ついに捉えた山頂!
今回のゴール地点!唐松岳様です。会いたかったぜい!
とテンション爆上げでしたが、とりあえず先に今夜の宿泊準備をと思い、またもや休憩を挟みます。中はこんな感じです。
人が多く、説明の時に「4畳に8人ぐらいになります」と言われたことをあまり重要視していませんでしたが、部屋に入り驚愕しました。阿鼻叫喚です。
人の温もりを直接感じられる。そんな距離感。
まぁある程度は予想がついていたので、重たいザックを下しサコッシュに貴重品を詰め込みいざピークハント!
頂上間近がこの登山で最も恐怖でした。
剱岳までくっきり!ずっと眺めていたので気づけば40分程度経過していました。(笑)
山荘に戻り夕飯までの間はしばしの仮眠、この時は人もまばらだったのでよく眠れました。驚愕の狭さに部屋全体が謎の一体感に包まれ、色々興味深い話を聞くことができました(笑)
これも登山の醍醐味でしょうか。
夕飯はご飯、お味噌汁、総菜数種類でとお味噌汁はお代わり自由というぜいたくなものでした。あまりの人の多さに、いったい何人で運営しているのか尋ねると「5人」とのこと・・。
単純に200人前後は宿泊していそうな雰囲気の中、さすがに5人は驚きました。お手伝いを打診されましたが、流石に丁寧に遠慮しておきました。(笑)
夕飯後はしばし同じ部屋の方とおしゃべり。その後夕日を見に外へ出ました
絶妙に微妙でした。まぁこれも味があるんじゃなかろうかと話ながら、明日に備え寝床に着きました。(笑)
1日目まとめ
道中天気が崩れそうな空模様でしたが、どうにか持ってくれて良かったと思いました。只、あまりの人の多さに明日の出発は皆さんの動向を観察しつつ、少し早めに出ようと考えていました。
人生初の山小屋泊となりましたが、色々な意味で思い出深いものとなりました(笑)
夜はというと、やはり寝たり起きたり・・。いびきをかきながら寝れる諸先輩方を羨ましく思う反面、恨めしかったり。しかしいろいろな話を聞けたので、とても楽しかったです。
2日目に続きます。