登山に公共交通機関を使う者の苦悩と悦楽

この記事は約5分で読めます。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク

登山を始めてから、車を使って登山口にアクセスしたのはたったの1回(レンタカー)。大阪市内在住の身としては、車を持つ利点があまり思いつかない以上、公共交通機関の利用が第一選択でした。

今回は公共交通機関を利用して登山を楽しむ一個人として、登山で公共交通機関を利用する上での悩みや、ちょっとした歓びでも吐露していきます。

スポンサーリンク

登山で公共交通機関を利用する苦悩。

まずは車を持たない者の、登山口までのアクセスにおける悩みをば。

バスの予約が取れなければ圧倒的に効率が悪い。

あくまで大阪から北アルプスや南アルプスといったメジャーな山域にアクセスする場合ですが、6〜9月の夏山シーズンにもなると2週間前には登山口までのバスは予約で満席なんてことがザラにあります。

例を挙げると、関西から上高地や後立山連峰のアクセスに重宝する夜行バス「さわやか信州号」。出発前まであればキャンセル料は100円という安さも相まって、とりあえず予約しておこうという方も少なからずいるのではと愚考しています。

登山口までのバスの予約が取れなかった場合、次に候補として挙がるのが電車

交通機関に電車を遣うことで、交通費はすでに1.5倍程度に跳ね上がることになります。

そして夜行バスで行くところを電車で行くのですから、登山口に早着しようと思うと前泊の必要が出てきます。

STB(ステーションビバーク)という方法もあるのでしょうが、登山の前夜は少しでもゆっくり寝たい勢としては割と辛い。かといって前泊するのは・・

お財布的にもかなり辛い。

前夜は地元のグルメや観光に充てるというのも、中々楽しかったりしますけれど・・。

以前2度ほど黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳へ登る時なんかは、終電で小淵沢まで行きタクシーに乗り尾白川渓谷の駐車場まで。

そこで野宿をすることもありましたが、やはり夜行バスで寝た時と比較すると翌朝の山行のパフォーマンスは低かったように思います。

ここ数年、バスの予約は山の天気予報同様にシビアにチェックしている自分がいます。

シーズンを過ぎると登山口まで行くのは困難を極める。

9月を迎えると、山は冬へむけてまっしぐら。

世間の夏休みムードも一段落することもあり、平日には本来の山らしい静けさが戻ってきます。平日の登山者が軒並み減ることもあり、タクシー・バス各社が運行する登山口までのバスの本数もそれに比例して減っていきます

採算の取れない路線は縮小する他ないという、企業としては大正解の方針です。

何じゃい。シフト制で働いている連中は登山すんなゆーんか。

などと登山口までのバスを調べていると、素直に、愚直に、文句が出てきます。

辛い。

まぁ夏山シーズンを過ぎると登山者の数も一気に減っていくのは感じていましたが・・。

ダイヤの本数は減るけれど、通年で登山口までのバス運行をしている会社は本当に助かります。

とりあえず登山口までのバスが望めない以上、アクセスしやすい山に絞るか、費用が高くつくけれどタクシーを利用するか。という手を打つしか無くなってきます。

そして困るのはアクセスだけではなく、やはり下山時のバス。こちらに関しても「なぜその時間にバスを設定した?」と言わざるを得ないような時刻表を組んでいる会社もちらほらみかけます。

至極端的に言って、ハイシーズンを過ぎてからの公共交通機関頼みの登山は辛いことばかり

下山後の観光や温泉は諦めがち。

下山後のタイムスケジュールが縛られている以上、下山後にちょっと観光を・・。という自由がないことが多いです。上高地に下山すると、新穂高温泉の温泉が恋しくなることがしばしばあります。笑

登山で公共交通機関を利用する悦楽。

登山口まで公共交通機関を使う利点も、もちろんあるのですよ。

車をピックアップする必要がないため、気軽に縦走ができる。

マイカーで登山口までアクセスする場合、どうしても登山口から山頂までのピストン山行の形態しか無いと思うのです。マイカーを2台用意すれば予め下山予定地に車を置いておけばいいのでしょうが、、。

自分、ソロなもんで。

タクシー会社によってはマイカー回送サービスを見かけることもありますが、結構いいお値段します。

登山の醍醐味はやはり縦走。自分の足だけで山々を繋ぐあの楽しみを気軽に味わうことができるのは、登山に公共交通機関を使う利点の一つと言えます。

とりあえず乗っているだけで登山口につく。下山後も運転する必要がない。

金曜日の仕事終わりに数時間車を運転して、登山口に明朝到着。仮眠をした後に出発。

よくあるマイカー利用者の登山の一例かと思います。

道中ある程度自由が効くのはバスや電車にはない利点ですが、夜な夜な運転しなければならず、十分な睡眠も確保できないというのは中々にハードな環境かと思います。その後更に登山で身体を痛めつける・・。ということを考えると辛そうです。

そして下山後、温泉でとりあえず登山者から人間に戻ってからも家まで車を運転する必要が出てきます。マイカーは便利そうだけれど、こうして見ると登山前後で大変ですね。

下山後にお酒が飲める。

これは大きな利点でしょう。

飲酒が人生の目的となる位に、アルコールは人類の生活に無くてはならない存在になっています。

下山後に温泉に入り、風呂上がりに飲む生ビールの美味しさたるや・・。ほろ酔いのままバスに乗り込み、バス車内でも軽く飲み直す。なんてことができます。良き。

飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。

電車もバスもない・・。と諦めてはいけない。

オフシーズンに差し掛かると、最寄駅からもどこからもバスがない・・。なんて困ったことがよくあります。そういった時に考えるのが、登山口には大体ある温泉宿。宿泊者限定で送迎サービスをしていないか是非とも確認してみてください。

割と送迎サービスを実施している宿も多いです。宿泊代こそ高くなりますが、登山前夜は温泉宿でゆっくりというのもいと趣ぶかし。というやつです。

最後に。車を持つという選択肢。

まぁこうして公共交通機関推しの内容になっていそうな気もしますが、やはりマイカーへの憧れを捨てきれない自分がいるのも事実。気軽に行きたいところに行くことができるのは、やはり大きなメリットだと思うのです。

とはいえ維持費を考えると大阪に住んでいる自分としてはコスパが悪そうな気がしてなりません。

冬には一度、一年で公共交通機関に費やした金額を洗い出してみて、マイカーの維持費の相場と見比べてみるのも良いかもしれませんね。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

スポンサーリンク
スポンサーリンク
登山コラム
kureをフォローする
タイトルとURLをコピーしました