2026年8月末、八ヶ岳連峰の最高峰、赤岳に登ってきました。
今回は久々に妹との登山です。
赤岳について
赤岳の標高は2892m。長野県茅野市、南佐久郡南牧村、山梨北巨摩郡大泉村(現・北杜市)との境に位置し、八ヶ岳連峰の最高峰です。八ヶ岳は日本百名山や新日本百名山に名を連ねています。
赤岳という名は、山を覆う岩に含まれる酸化鉄によって山容が赤茶けて見えるとこから来ているようです。
そんな赤岳、最高峰にも関わらず、周辺の権現岳や阿弥陀岳に比べると山名がシンプルというか、信仰の名残が薄いようにも思われますが、古来は赤岳大神として信仰を集めていた歴史があり、行者小屋はその名の通り赤岳神社の社務所で夏場には行者が常駐していたそう。
祭神は大山祗命(おおやまずみのみこと)とその娘、岩長姫命(いわながひめのみこと)。
山頂には西方を向いて赤嶽神社が鎮座しており、諏訪地方の神社によくある御柱もみられます。赤岳山頂のものは奥宮で、里宮は以下の5つほど。
- 槻木里宮
長野県茅野市泉野2079。「赤嶽神社」。作明行者(東城作衛門)を神力不動明王として祀る碑があるという。 - 中道里宮
長野県茅野市泉野中道。直明行者の碑。 - 清里里宮
山梨県北杜市高根町清里。清里駅そば。「赤岳神社」。 - 東井出里宮
山梨県北杜市高根町東井出1012。「赤岳社」 - 豊平里宮
長野県茅野市豊平字美濃戸7696-2。「赤嶽山神社」。
山頂標識側の目立つ祠は、どうやら歴史の浅いものだそうです。
赤岳までの登山ルート
赤岳までの登山ルートは3種類あって、美濃戸口(当記事ではこのルート)、真教寺尾根、県界尾根という3種類がオーソドックス。
| ルート名 | 登山口から赤岳まで | 登りCT(目安) | 特徴 |
| 美濃戸口ルート | 美濃戸口〜美濃戸〜南沢〜行者小屋〜文三郎尾根〜赤岳 | 5時間弱 | 水場・山小屋が豊富。ポピュラー |
| 真教寺尾根 | 美し森〜羽衣池〜牛首山〜扇山〜真教寺尾根〜赤岳 | 6時間弱 | 水場・山小屋が無く、玄人向けのクラシックルート |
| 県界尾根 | 清里・県界尾根登山口〜小天狗〜大天狗〜赤岳 | 5時間 | 急登と岩場・梯子が連続 |
その他赤岳鉱泉を起点に、硫黄岳から周回するルートも人気があるようです。
今回の赤岳登山は美濃戸口から入山し赤岳鉱泉で1泊
地蔵ノ頭・赤岳(八ヶ岳) / クレさんの赤岳・地蔵ノ頭の活動データ | YAMAP / ヤマップ
今回はポピュラーな美濃戸口から入山。北沢を経由して赤岳鉱泉にて1泊。
翌朝地蔵尾根を登り赤岳に登頂後、文三郎尾根を経て美濃戸口まで戻りました。赤岳登頂だけなら日帰りでも可能ですが、久々の妹との登山ということもあり、のんびり行程でした。
体力的にもかなり楽で、久々の小屋泊も楽しめました。
1日目:美濃戸口から赤岳鉱泉まで






美濃戸口から赤岳鉱泉までは緩やかな登り。北沢経由のルートは難所らしい難所もなく、道中の赤岳山荘付近まで車でアクセスも可能。ただしこの道は結構荒れているので、運転するなら気を使う場面も多そう。
トイレも水洗かつ山中のトイレとしては申し分なし。沢沿いを歩くため水場も豊富で、歩くだけで得られる爽快感。
登っている最中、初日の行動としては少々物足りない気もしましたが、同行者は久々の登山ということを鑑みると、丁度良かったんだと思います。
久々の八ヶ岳、樹林帯や苔の森は尚美しく、沢沿いの道は涼しげ。歩いていて気持ちが良かったです。
1日目:赤岳鉱泉にて軽食を食らい、行者小屋まで散歩してカモシーグッズを購入








赤岳鉱泉に到着したのは昼過ぎ。
赤岳鉱泉の売店の充実具合には目を見張るものがあり、ビールはサントリー以外は各社、ジュースも豊富。そして何より軽食も豊富。というわけで、手始めにつけ麺とカレーを注文。どちらも美味しく、つけ汁まで全て頂きまして、妹はドン引き。
しばらく休憩してからは明日通る行者小屋まで軽めの散歩(登り)。目的は兼ねてから欲しいと思っていたカモシーグッズでした。山を舐めているつもりはないけれど、やはり戒めとして持っておきたい手拭いと、缶バッジのガチャなどを購入して再び赤岳鉱泉に戻ってきまして、締めの生ビールとモツ煮。
モツ煮と生ビールの相性は素晴らしい。
端的に言って良い休日です。
しばらく昼寝し、アツアツで清潔感あふれるお風呂で身を清めてからの夕飯は、赤岳鉱泉で知らぬ者はいないであろうステーキ。無事にご飯とけんちん汁もおかわりさせて頂いて、きっとカロリーオーバーだろうなと思いつつ、1日目は終了。
消灯した辺りから八ヶ岳一帯は大雨で、状況によっては赤岳は諦めて硫黄岳かなと案じつつの入眠となりました。
2日目:赤岳鉱泉から地蔵尾根を経て赤岳山頂、文三郎尾根で下山




結局叩きつけるような雨は2時過ぎまで降ったり止んだり。
天気予報的には10時頃に晴れ間が見えると報せていましたが、この日に帰阪しないといけないので待ってもいられず、天候が回復することを願い、4時ごろに赤岳鉱泉を出発。
ブラックスタートです。
昨晩からの大雨の影響で、登山道は所々川のようになってました。
行者小屋が見えて来た辺りで地蔵尾根方面へ。
ここから地蔵の頭までは岩場や梯子が連続する急登が続き、手がかりの鎖やパイプも雨に濡れていて、下りでは使いたくないコースでした。
登り終えた妹曰く、槍ヶ岳より怖かったそう。
登っている最中、天気はぼちぼち回復しているように見えて、濃いガスが広がっていると思えば晴れ間が見える時間も出てきました。





そして地蔵の頭についた瞬間、ガスが抜け、赤岳や横岳に続く稜線、奥秩父の山並みや富士山の眺望が広がりました。
久々に感動。
山はいいぞ。
ということで、無事に赤岳山頂に到着。妹と2人で山に登るのは、何年か前の槍ヶ岳以来でまた新鮮。
あれから共々環境が変わり、背負うものも増えましたが、変わらず山に登る関係性が続いてくれて何よりです。



赤岳山頂からは八ヶ岳の山並みは無論、奥秩父、富士山、南アルプス、中央アルプスまでを見渡せました。
本来なら北アルプスを縦走する予定だったんですが、直前の大雨でやむなく八ヶ岳に切り替えたのも、良かったのかもしれません。
気を取り直して文三郎尾根から行者小屋まで下山を開始。いつだって怖いのは下りで、特に文三郎尾根は気を遣うポイントが多いコースでした。とりあえず岩場よりも、朽ち果て気味の階段の類が最恐。踏むと変に沈み込むものもあって、人工物の安心感は薄かったように思います。
肝を冷やした文三郎尾根も終わり、ようやく行者小屋まで戻ってきました。計画ではこのまま南沢を辿って下山の計画でしたが、昨日の雨でどうなっているか状況が分からなかったので、昨日と同様北沢を辿るルートで下山。赤岳鉱泉では最後の軽食。


始めてYETIのジェラートを頂きましたが、まったりしすぎず爽やかな甘みで美味しかったです。
明らかに昨日よりも増水している北沢を見つつ、冗長に感じられた林道歩きも無事終えて美濃戸口まで帰着。数年ぶりのJ &Nで入浴と食事をすませ、帰阪の途に着きました。
いつ来ても楽しい八ヶ岳。今度こそ全山縦走
というわけである夏の赤岳登山でした。地蔵尾根・文三郎尾根を除けば総じて歩きやすい登山道。そして山域的に水場・山小屋も豊富なので、北アルプスや南アルプス・中央アルプスにはない安心感が八ヶ岳にはあるように思います。
大雨の影響で急遽行き先の変更や手配でバタつきましたが、終わってみると充実した登山でした。
何気に故郷の最高峰である赤岳に2人で登れたのも良い。
折々八ヶ岳の山には登っていますが、数年前に中途半端な縦走をしてからというもの、いつか全山縦走をしてみたいと思いを馳せ早幾年。次回訪れた暁には、全山縦走をしてみたいものです。
ではでは。

