南アルプスの「へそ」と称される日本百名山の塩見岳に登ってきました。

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2026年8月中旬、久々にテント泊装備で南アルプスの塩見岳に登ってきました。

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塩見岳について

塩見岳の標高は3052m。

長野県と静岡県の境に位置していて、ちょうど南アルプスの中央付近に位置しているため、南アルプスのへそとも呼ばれています。

塩見岳の由来については、山頂から海(駿河湾)が見えるからという説(これだとほとんどの山は塩見岳になる)と、麓の大鹿村周辺で海水と同じ塩分濃度の温泉が湧出していることや、塩川など塩に因んだ地名から取られた説があるようで、後者の説が有力。

古い登山記録では、仙丈ヶ岳や白峰三山・赤石岳へ続く主脈の中間にある主峰であることから間ノ岳と記述されていたり、北にある南荒川にちなんで荒川岳と記述されている記録もあるようです。

日本百名山の著者である深田久弥は塩見岳について「漆黒の鉄の兜、あるいはズングリした入道頭」と形容していて、南アルプスらしからぬ、猛々しい岩峰を見た時に感じた圧倒的な存在感はきっと忘れないでしょうし、遠くからも塩見岳の同定はきっと間違えることのない、見事な山容です。

塩見岳への登山ルート

塩見岳に登るあたり、最も一般的なルートは鳥倉登山口から三伏峠を経て塩見岳に至るもの。

鳥倉林道の歴史は比較的浅く、開通は1993年。

かつては大鹿村の塩川から三伏峠を越えるルート(伊奈街道)や、塩見岳に至る最短路であった三峰川から登る塩見新道も利用されていたようですが、どちらも林道・山道の崩落に伴って通行できません

今回は最もポピュラーな鳥倉登山口から入山し、三伏峠小屋にてテント泊。翌日に塩見岳に登頂し、鳥倉登山口まで下山する1泊2日のルートをとりました。

塩見岳・権右衛門山・蝙蝠岳-2026-08-18 / クレさんの三伏山塩見岳本谷山の活動データ | YAMAP / ヤマップ

なお諸般の事情(USBケーブル失念)によりログ取得ができなかったため、YAMAPはあくまで辿ったルートの記録のみ。時刻などは全て実際のものと異なります。

今回の鳥倉登山口までのアクセスと大まかな行程

今回の塩見岳登山口(鳥倉登山口)までのアクセスは以下。年々乗車が辛くなってきた夜行バスを駆使せずとも、出発したその日中に山中までアクセスできるのが嬉しいです。

タイムラインのタイトル
  • 8/18
    大阪から名古屋

    新幹線

  • 名古屋から松川IC

    高速バス

  • 松川ICから鳥倉登山口

    登山バス(R8年度は7月〜8月末の間毎日運行。R9年度以降は廃止の予定)

  • 鳥倉登山口から三伏峠小屋

    三伏峠小屋テントサイトにてテント泊

  • 8/19
    三伏峠小屋から塩見岳に登頂。鳥倉登山口へ下山

    深夜2時行動開始

例年運行されていた鳥倉登山口までの登山バスですが、今まで運行していた伊那バスは令和9年(2027年)以降、運行の取り止めを表明しています。

大鹿村ではそれに代わる代替交通・鳥倉林道のマイカー規制について検討されていますが、方針は未定(2026/8/26)

塩見岳登山記録:初日は鳥倉登山口から三伏峠まで

大阪から新幹線とバスを乗り継いで、鳥倉林道登山口に到着したのは14時ごろ。今日は三伏峠小屋でテント泊予定。コースタイムだと鳥倉登山口から三伏峠小屋までは4時間程度。急いて景色が見れる時間でもないので、のんびり登ります。

本日の宿泊地である三伏峠までは10番まで続く道標が定期的に設置されていて、体感だと15分歩くごとに1つカウントが進むのでペース配分に重宝しました。

なお三伏峠小屋まではひたすらに登ります。ただ途中から平坦な箇所もあり、思っていたよりも涼しく歩けました。何より苔に満ちた樹林帯が久々で、歩いていてとても気持ちが良い。

途中いくらか展望のありそうな箇所があり、天気が良ければ仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳、遠く中央アルプスが見渡せるようですが、この日はガスの中でした。

鳥倉登山口から三伏峠小屋までで唯一の水場、ほとけの清水はほぼ枯れかけ。塩見岳に至るまでの水場は夏場だとここか、三伏峠小屋から片道15分程度歩いた箇所にしかありません。なおそちらの水場も補給できるのは小屋の営業時のみ。

そんなこんなで鳥倉登山口から2時間程で三伏峠小屋に到着。

テントサイトは概ね50張程度のキャパシティとのこと。ちゃっとテント設営を済ませ、夕飯を食べたり、明日以降の水を補給したりでこの日は無事に終了。

と思いきや充電ケーブルを失念するというミスのおかげで、今回の塩見岳のログを断念することになりまして、寝る前のスマホタイムは残念ながら見送りとなりました。

水場までの道中で一見した塩見岳がとても急峻で「はて登れるんですかね、あれ」とちょっとした不安が過りました。

塩見岳登山記録:塩見岳に登頂し鳥倉登山口へ下山

この日は塩見岳登頂後に鳥倉登山口まで下山する長丁場で、CTは10時間弱。

不要なものをテントサイトにデポし、いざ2時過ぎに登山開始。

余談ですが、巷では夜明け前からの登山をブラックスタートと言うらしいです。格好良いので覚えていたら今後も使っていこうと思います。

ヘッドライトの灯りを頼りに、アップダウンを繰り返して三伏山・本谷山と越えていきます。アップダウンといえどそこまで急登というわけでもなく歩きやすい登山道。

三伏山付近はハイマツとシャクナゲが茂っていて、日中は塩見岳をはじめ南アルプスの展望が見渡せますが、それも日の出前だと、ただ眼前に深淵が広がっているようにしか見えない。どうかすると、そのまま吸い込まれそうな気もします。

ふと我に返って遠くを目を移せば星灯や伊那側の夜景は見えていて、久々のアルプスのピークハントに心は躍り、足取りも軽やかに感じます。このまま塩見岳までノンストップやで。

なんて調子に乗っていると「小屋は、じきかやぁ。いんねあと40分だに」とのこと。

ここから塩見小屋、なんなら塩見岳までは本格的にひたすら登ります。さっきまでのアップダウンはただの前哨戦で、ここから大幅スピードダウン。息も絶え絶えで塩見小屋に到着しました。

塩見小屋は思っていたよりもこじんまりしていましたが、居心地は良さそう。本州の山小屋としては珍しい、携帯トイレ利用。そのおかげか、トイレ近くを通ってもほぼ無臭で、涼風が通り抜けていくのみ。

ここで大休止をして、塩見岳を目指します。

塩見小屋から塩見岳まではCTで1時間ほど。天狗岩を境に樹林帯で歩きやすかった登山道は一変し、鎖場やガレ・ザレ場が連続する登山道が山頂まで続きます。岩峰といえど南アルプスだから大丈夫だろうと侮っていた節があった自分としては、久々の岩場には少々肝を冷やしました。

そんな一個人を尻目に本日の日の出を迎えたようで、登っている最中から左手には仙塩尾根と間ノ岳や仙丈ヶ岳・甲斐駒ヶ岳、右手には2年前苦しめられた荒川岳や兎岳や聖岳の展望。これだけでブラックスタートも報われるというもの。

そして5時25分、無事に塩見岳(東峰)に登頂!

山頂からは富士山・蝙蝠岳、南アルプス北部・南部の大展望。流石南アルプスのへそと称されるだけあって、南アルプスの名峰が揃い踏みといった感じです。

そして遠く中央アルプスや御嶽山・北アルプスの山々まで見渡すことができました。こうして稜線を眺めると、久々の登山だからと遠慮せず、仙塩尾根を歩いてみたかったなぁとつくづく。

一通り景色を堪能した後は、塩見小屋まで戻ってバッジを購入。これで百名山の達成状況は67座に。

2年前にバッジ盤をもらってから本格的に百名山達成を目標にしていましたが、子どもが産まれてからは本当に山に登りづらくなってしまって何とも辛い限り。このペースだと何年後になるんでしょうか。

閑話休題

塩見小屋にてしばらく休憩してからは、再び本谷山・三伏山とアップダウンに苦しみながらも、樹林帯の美しさを楽しみまして、無事に三伏峠小屋に戻ってきたのは午前9時前のこと。

南アルプスの森はやはり美しいですね。

鳥倉林道登山口からの帰りのバスまではかなり時間があったので、道中ご一緒したソロの男性や女性グループの方々と談笑。山のこういった時間も久々でとても楽しかったです。

それなりに辛かった登りも下りでは早いもので、結局12時前には登山口まで下山。バスまでは2時間以上あったので、テントを干したりストレッチをするなどして今回の塩見岳登山は無事に終了。

展望が楽しめた塩見岳。次回は縦走で訪れたい

というわけで、久々の南アルプステント泊での塩見岳でございました。南アルプスの森深さと一つ一つの山の大きさを体感できました。

しょうもないトラブルこそありましたが、帰ってからの充実感というか満足感が凄まじく、早速また登りたくなっています。

今回の鳥倉登山口からのルートであれば、シーズン中は小屋が2つありますし、塩見岳近辺の岩場を除けば概ね安心して登ることができると思います。

次登る機会があれば、やはり仙塩尾根。もしくは荒川岳方面と繋いで歩いてみたいです。

では。

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