はじめに
唐松岳から随分日が経ってしまい、ついには1か月の間山に行けずじまいでした・・。まぁそんなこともあるのでしょう。
先週あたりに梅雨入りが発表されてからというもの、関西では文字通り空梅雨の状態が続いていますね。去年に比べてもだいぶ雨が少ないような気がします。
なんとなくの感覚ですが。
それとも関西だけなのでしょうか?水不足やらでニュースを騒がせないことを願うばかりです。
それはそうと、梅雨入りしたのにこの晴れ続きということで、ふと思い立ち今回は奈良県曽爾村にある、曾爾高原へ行ってきました。
この曾爾高原。ベストシーズンは主に秋のススキらしく、春先に野焼きが行われます。いわば今はオフシーズンですが、万緑の草原を拝めるという情報をどこからか仕入れたので・・。
登山とまでは行きませんが、万緑が眼に優しいハイキングとなりました。
今回は曽爾村のサイトにあった曾爾高原大好きコースを選びました。
曾爾高原までのアクセス
車の場合
曾爾高原までは大阪から車で2時間弱、京都から約2時間30分程度で到着します。
公共交通機関を利用の場合
電車で近鉄名張駅まで行き、そこからは40分程度バスになります。
ベストシーズンである10月1日~11月30日までは名張駅前から曾爾高原まで直通バスがあります。
それ以外の時期は名張駅前から山粕西行きのバスに乗り、太良路か葛で下車し1時間程度徒歩となります。
直通バスが道中どこに停車するかは知りませんが、直通でなくても道中に温泉や道の駅的な休憩スポットがありますのでそこまで気にする必要はないかと思います!
注意することが一つ、帰りのバスの時刻表は必ず確認するようにしましょう。田舎ならではのバス運行です。
名張駅前から葛を超えて・・。
この日、当初の予定では8時5分の名張駅前発のバスに乗る予定が、起きた時には既に間に合う時間ではありませんでした。(笑)
心が折れかけましたが、どうにか奮起し「次のバスだ・・。10時5分発のバスには間に合うはず・・。」と朝の支度をしいしい、足早に家を出たのでした。
朝のドタバタもどうにか功を奏し、無事に名張駅に到着しました。
ここはあの著明な作家である江戸川乱歩の生誕の地だとか。よく愛読していたのを思い出しました。人間椅子が個人的に好きでした。
名張駅の東口で目的のバス停を探したのですが、こちらはどうやら間違っていたようで、正しくは西口にあるバス停です。待合室(と駅前に不似合いな熟女キャバクラ)があるのですぐに分かると思います。
バスは約40分程度で到着しました。道中赤や青の架橋や奇岩があり見ていて飽きなかったです!ちなみに、行きのバスであれば右側に座れば架橋を、左側に座れば奇岩が見やすいと思います。
そんなこんなで目的地である葛に着いたのが10時45分。帰りのバス時刻を確認し出発です。
バス停からすでに顔を覗かせていた、いけずな高原。いつも通り近くて遠いんだろうなぁと思いながらもペース早めに歩き出しました。
そうそう。曽爾村には他にも多くの観光スポットがあり、今回は時間の関係上登りませんでしたが鎧岳や兜岳といった山もあるのだとか。というか、バスを降りた後ろにそびえたっていました。(笑)
随分立派な山容でした。いずれ登る機会があれば登ってみたいですね。曽爾村のサイトには縦走のプランも用意されていましたので興味のある方はぜひぜひ。
吊り橋を越えた先には公衆トイレがありましたので安心安心。基本的には東海自然歩道に沿って歩いていきます。
梅雨入りしたとは思えないほどの清々しい涼気の中を20分ほど歩くと、曽爾村ファームガーデンが見えてきました。
地元の特産品の販売やレストラン、それに温泉「亀の湯」が併設されていました。下山後の温泉には目がないですが、先の寝坊のおかげで今回は諦めざるを得ませんでした・・。
ファームガーデンとは道を挟んだ側で売っていたこの草もち(200円)。とてつもない柔らかさとヨモギの風味でした。とても美味しかったです!
拡がっていた大草原
ここからは40分程度、杉林をの中を抜け道なりに進んでいきます。すると・・?
開けた場所に着きました!
この日は小学生たちが遠足に来ていたようで、駆け足で色んな所へ走っていく子達が大勢いました。階段を登り前を向くと・・
まー綺麗な大草原が広がっていました。時折吹く風で緑色のグラデーションが変化していくので見ていて飽きなかったです。草原の中に一本の石畳の道があるので、てくてくと進んでいきます。何となく立山を思い出す感じがして楽しかったですね。
歩いて20分程すると、亀山峠へ到着します。ここに立つと、涼し気な風と緑のコントラストがより一層映え、とても気持ちがよかったです。峠からは2本ボソへと続く道がありました。その先は倶留尊山へ続いているようですが時間の制約もありましたので2本ボソまでとしました。この写真は2本ボソ前の展望台からです。
15分ほど現を抜かし、次は写真に見えている向こう側の亀山へ向かいます。そうそう、このあたりの道は割と滑りやすい雰囲気でしたので、スニーカー等で来られる場合は十分に気を付けて下さいね。
亀山から臨む2本ボソ方面。展望が開けてからこのあたりまで休憩らしい休憩を挟まなかったのでばて始めている自分がいました。こんなのでへばっていては今後の山行はどうなることやら。(笑)
ここからは下りだったのでほっと一息つきながら下っていきます。
このあたりには本シーズンの名残でしょうか、ススキが残っていました。これはまた秋に来るしかないなぁと思いつつどんどん下山します。
ここまで下りてきて、時刻は13時30分頃。次のバスは14時過ぎだったのでお昼ご飯タイムとしました。今回はフリーズドライのエビピラフとクリームシチュー。保存食とはいえど侮れません。
30分ほどご飯休憩をしぃしぃ。小学生達が班ごとに記念撮影をするのを眺めながらぼーっとしていました。自分にもこんな時代があったのかと思うと、何故か寂しい気持ちになったり・・ならなかったり。ノスタルジーに浸りつつ、曾爾高原を後にしたのでした。
そして下山。思い違いの恐怖。
下山は例のごとく、東海自然歩道を辿ればおのずとファームガーデンまで戻ることができます。ここでちょっとした甘味物が欲しかったので
ヤーゴンアイスキャンディーとやらを購入しました。なんというか、優しい甘みでしたね。
ここからは元来た道をてくてくと下ります。
登っている時から、田んぼの向こうにこちらをじっと見つめているおばあさんがいると感じていました。当初は「よそ者に厳しい土地柄なのかしら」と思っていましたが、帰りにも微動だにしていない姿を見かけたときには少々身震いしましたね。なんだこいつはと。
まぁ、よくよく眺めてみると
単なるかかしでした。カラス同然の知能だと自覚した今日この頃です。老婆だったら恐怖体験でしたね。そんなこんなで一人で色々なことに思いを馳せつつ、葛のバス停に到着した僕は、帰りのバスを待つのでした。
まとめ
そんなこんなで、亀の湯は逃しましたが結果としては後悔のない、満足のいく登山となりました。曾爾高原自体には多くの名所、コースがあるようなので今後ススキの季節に行く際にはそれらを利用するのもいいかもしれませんね。
いやーそれにしても梅雨があけないとは言え季節はすでに夏へ差し掛かっています。今後の山行を思うと胸が弾まずにはいられない今日この頃な僕です。
最後まで読んでいただきありがとうございました!