先日の春の立山来訪について、当初の計画では富山県側の立山駅からアクセスを考えていました。
しかし積雪による立山高原バスの運休を見越して、急遽長野県側の扇沢からのアクセスに変更することに。
これをうけ、ふと立山黒部アルペンルートに入るのは富山県側の立山と、長野県側の扇沢のどちらが良いんだい!どっちなんだいっ!
と疑問に思ったので、色々な面から考えてみようと思います。
立山黒部アルペンルートの見どころは大きく分けて7箇所。
立山黒部アルペンルートは総延長37.2kmで、最大高低差は1,975m。富山県側の立山町「立山駅」から長野県側の大町市「扇沢駅」まで乗り物を乗り継ぎ、いくつもの景勝地を通って気軽に、雲上に広がる立山黒部の雄大な大自然を満喫することができます。(引用:立山黒部アルペンルートHP)
手軽に雄大な自然の懐にアクセスできる立山黒部アルペンルート。その見どころはざっくり分けて7つ。
称名滝
富山県側から立山黒部アルペンルートへ入山する立山駅から車で10分程度の場所にある、マイナスイオンと水しぶきを一身に浴びることができる爽快スポット。
立山の雪解け水が注ぐ称名滝。落差は350mで日本一となっています。
シーズン中であれば立山駅から称名滝までバスが運行しています。
美女平
ブナの原生林や、巨大な立山杉に囲まれたスポットで、標高は977m。
富山・長野のどちらからアクセスしても足の止まりづらい場所であるような気がしています。
立山高原バスは美女平から弥陀ヶ原を経由して室堂までを50分程度で運行。未だに美女平で下車して森林浴を楽しんでいる方に会ったことはないけれど、それなりに需要があるようです。
5〜6月はバードウォッチング適期。一度くらいは望遠レンズを片手に野鳥撮影に勤しんでみたいと思っていますが、いつになることやら。
弥陀ヶ原
このあたりからスケールの大きな山体や湿原が一気に広がり、THEアルペンルートといったムードを楽しむことができます。
この先の室堂では見られない湿地帯の景色が目当てであれば、弥陀ヶ原でのステイも検討の余地ありでしょう。
室堂に宿を取れなかった場合、候補に挙がる弥陀ヶ原ホテルもここ(2021年度は休業)。
室堂
標高2450m。登山者と旅行者・スキーヤーなどが行き交う、立山黒部アルペンルートのメッカ的存在。
室堂ターミナルから出ると真っ先に目に入る、圧倒的スケールの浄土山と雄山の風景がとにかく素晴らしいの一言。そして立山を写すみくりが池や雪の大谷、地獄谷などの名所があるのもここ室堂。
宿泊施設も豊富なので、旅の目的に合った宿を探すのも良いですね。
大観峰
黒部平からロープウェイ、室堂からはトロリーバスを乗り継いだ先にある大観峰の名に相応しい、後立山連峰の展望が楽しめます。
懸念点としては大観峰は屋上以外、外へ出ることができないことでしょうか。
悪天候時には素通りか、中の土産店・カフェで時間を潰せます。
黒部平
山肌と黒部湖を堪能でき、高山植物観察園ではチングルマやニッコウキスゲなどの高山植物を愛でることが可能。
レストラン黒部平でいわゆるダムカレーや黒部にかけたブラックソフト(きっとチョコソフト)が楽しめるようです(2021年度は休業)。
黒部ダム・黒部湖
通称くろよん。日本一高所にあるダムとしてだけでなく、この黒部ダム建設を巡る歴史に魅了されたファンも多いようです。
巨大な人工物に恐怖を覚える方は決して下を覗いてはいけませんよ・・。吸い込まれます。
ちなみに黒部湖のほとりにはロッジくろよんという宿泊施設があり、ここを登山の拠点として裏銀座方面へ足を運ぶのも面白いと思います。
駐車場は俄然立山が強い。
車で訪れる方が多いであろう立山黒部アルペンルート。
駐車場のキャパシティを見比べてみると富山県側の立山に軍配が上がります。基本的に立山駅周辺の駐車場は無料と考えて良いでしょう。
タダより嬉しいものはありませんよね。
打って変わって扇沢側では有料駐車場のほうが多く、扇沢駅最寄りの第一・第二駐車場では12時間1000円という料金設定。
更に混雑時に解放される臨時駐車場は扇沢から約8km離れており、巡回バスで扇沢へ行くことは可能ですが、駐車場整備協力金として500円徴収されます。
立山駅 | 扇沢駅 | |
無料駐車場 | 900台 | 230台 |
有料駐車場 | 0台 | 350台 |
臨時駐車場 | 600台(無料) | 600〜800台(有料) |
ただでさえ行くのにお金がかかるアルペンルート。扇沢でも駐車場代くらい別に・・と思っていても、それなりの出費になりますね。
ちなみにマイカー使用で立山黒部アルペンルートの通り抜けを考えている場合、車の回送サービスも実施されています。
室堂に至るまでの乗り物数は扇沢が多い
立山黒部アルペンルート内では要所要所でケーブルカーやバス・電気バス・トロリーバスといった多くの乗り物に乗ることができます。
室堂を立山黒部アルペンルートの折り返し地点と考えるのであれば、より多くの乗り物に乗ることができるのは扇沢からのアクセス。
立山からだとケーブルカー・バスの2種類なのに対して、扇沢からであれば電気バス・ケーブルカー・ロープウェイ・トロリーバス4種類の乗り物に乗ることができます。
なお立山・扇沢それぞれから室堂に至るまでの所要時間については以下。
乗り換えの多さを考慮すると、立山の方が早いかもしれません。そして高齢者同伴の場合、乗り換えの少ない立山からのアクセスの方が、幾分楽なような気もします。
所要時間 | 乗り換え回数 | |
立山 | 約57分 | 2回 |
扇沢 | 約53分 | 4回 |
食なら立山、癒やしなら扇沢
立山からアクセスした場合、帰りしなに富山の海の幸を食べて帰ろう。という計画も可能。少し遠回りになるかもしれませんが、富山駅構内には色々な食事処が揃っています。
逆に扇沢からの場合、食に関してては富山には見劣りしますけれど、温泉に関してはこちらに軍配が挙がります。
休みさえあれば、アルペンルートでの疲れを大町温泉郷でゆったり癒やす。なんて旅をしてみたいもんですね。はい。
天候に左右されやすい立山からのアクセス
立山黒部アルペンルートは2021年の4月中旬にあった季節外れの大雪や、台風や豪雨などでバスやロープウェイが運休になることがあります。
特にこれらの気象に運行を左右されやすいのが立山側の美女平−室堂間の立山高原バス。
自分も季節外れの大雪の影響で、急遽富山行きのバスをキャンセルし、夜行バスで大阪→長野→扇沢からアルペンルートへ。という道程になりました。
公式でも立山高原バスが運休した時の対応方法の一案として紹介していたようです。
立山駅にたどり着いてからの変更は労力・コスト的におすすめはしません・・。
関西勢の自分は立山からのアクセスが好み
大阪から立山黒部アルペンルートを目指す場合、やはり電車・バスともに連絡の良い立山からのアクセスをオススメ。
基本的に乗りっぱなしで、いつの間にか室堂に到着しています。
そして登山や写真撮影、みくりが池温泉でリフレッシュした後は富山駅まで戻り、写真と思い出を振り返りながらお寿司とお酒を楽しむ。という過ごし方が最近のお気に入りです。
まぁ「最近の」と言えるほど行ってないんですけどね。
書いてたら行きたくなってきました。
関東圏からアクセスされる場合、下山後に温泉に入れる扇沢からのアクセス一択なんでしょうか。正直長野県側に降りて美味しい蕎麦を・・というプランも捨てがたいんですよねー。
悩みは尽きず、まさしく四苦八苦といったところでしょうか(支離滅裂)。
ではまた。