「去年の閉山直前にも、2人で行ったじゃんか。」
という言葉をグッと飲み込んで、2025年5月中頃、ふたたび母と上高地へ行ってきました。
行けなくなってから後悔するのも嫌ですからね。
猿と観光客で賑わう春の上高地
夜も開けきらぬ頃に大阪を発ち、あかんだなには10時頃到着。岐阜県側からアクセスすれば、大阪から上高地までこうも早く到着するのかと感嘆しつつ、あかんだなからのバスに乗って、着きましては大正池。
5月半ばの平時なら半袖に一枚羽織るくらい位でちょうど良いんですけれど、上高地付近の標高は1,500m。残雪の景色もあってか、少々肌寒い。ただ上高地まで歩く分には、少し厚手の長袖に山と道のULshirtで日中はちょうど良かったです。




立ち枯れの木、そびえ立つ焼岳、萌芽して緑がかったケショウヤナギがとても綺麗でした。
翌日の天気はあいにくらしく、今日中に明神池まで行ってしまおうとなりまして、ズイズイと明神池まで歩を進めます。途中、河童橋では穂高の眺望に足を止めながら、往年の画家が見えなくなって久しい小梨平を通過します。数年前、何かのお返しにゆで卵を頂いた覚えがあるのですが、今となっては思い出せない。
お元気だと良いのですが。
登山にはまって北アルプスの山ばかり登っていた時期は、上高地から明神までの林道を退屈で冗長に感じていましたが、久々に歩くと鮮度が蘇っていて、ニホンザルとの邂逅、ニリンソウのお花畑などなど楽しかったです。




人気のない明神池は神々しい、背後の明神岳も相まって厳粛な雰囲気ですけれども、この時はそんな雰囲気を微塵も感じさせない、参拝する順番ではなく、自撮り勢が満足するのを待つという、巷よりもひどい煙たさを覚えました。
嘉門次小屋で一服したのち、小梨平のケビンにて一泊(要予約)。上高地周辺のホテルはどこもそれなりのお値段なので、我が家で上高地に宿泊する時は、たいてい小梨平のケビン。部屋の種類によってはトイレが外だったり、隣室の話し声が聞こえるなど気になる点もありますが、概ね価格相応。
スタッフさんの対応は暖かく、快適な宿泊でした。
岳沢湿原とニリンソウ







2日目は予報が良い方向に外れ、青空が顔を覗かせる晴れ模様。観光客で混む前の河童橋周辺を散策し、午前中は梓川を眺めながらチルしたり、ニリンソウを撮影したり。
つい天気が良いと「周辺の山々に登りたかったな。」なんて思ってしまいますけれど、穂高と梓川を見つつ、アップルパイを食べるというのも、これはこれで良い時間の使い方なんだろうなと思います。
知らんけど。
母が満足そうだったので良しとしましょう。
上高地名物のアップルパイで腹を満たしたあとは、岳沢湿原までの軽い散歩。
岳沢湿原に行ったのは昨年、妻を連れて上高地のガイドに参加した時でした。その時も天気に恵まれて、妻的に楽しんでくれたようで本当に良かったです。
岳沢湿原は清流と立ち枯れた木々、そして存在感のある六百山の景色が素晴らしい。
岳沢から登山をした時には、てんで気が付かなかった・・。
観光客で混雑してきた上高地をあとにして、1日ぶりのあかんだな駐車場へ。あかんだなから見る山々はこころなし緑が増えたような気がしました。その後は何度かお世話になっている平湯の森でランチ、帰阪の道中にある道の駅などを物色するなどして、短い旅行はおひらき。

いつになるかは分からないけれど、また来たいと思います。